いふいふほぼほぼもしもし

低燃費オタクの脳内です

フッ軽オタク、野球遠征観戦する

4/19

当方は引き続き無職、求職中の身。

面接の最終結果を待っている中でなかなか連絡が来ず、どうか一思いにお祈りメールを寄越してこいとわなわなしていた。

そして西武連敗が続く夜、いつも通り友人へLINEし結果についてなんやかんやと話していた。

そんな中友人が「京セラ行くか迷う」とこぼした。

そして私の即リプ

友人もこのスケジュールでよいという話だったので、いろいろ比較した上で安く手配できる新幹線と宿を予約。(この時点で0:00すぎ。)

ものの30分でファン歴3週間の私は遠征が決まった。

※私はバチバチの関東民だが元々西の男を猛烈に推していたので関西にめちゃくちゃ強いです

 

その後仕事終わりで疲れている中友人がチケットを無事確保。友人曰く今回は外野で味方に囲まれて応援しよう!とのことだったので、あとは健康な体で大阪に向かうのみ……

 

4/23

直前に古賀選手が脳震盪プログラムで出場ナシだと確定しつつもとりあえず行こう!ということでこだまで新大阪へGO!

何せ私も友人もめちゃくちゃおしゃべりなのでほぼおしゃべりして新大阪到着。正直秒でした。

大阪には今でも年1で来るため、特に何も迷わずスタスタと新大阪→御堂筋線に乗り込む私。

友人に迷いがない、現地民だ!と褒められ、「よく言われる〜」とデュフデュフしました。

もう少し爽やかに返答すれば良かったと反省。

 

ちなみに今回は「ネストホテル大阪心斎橋」という宿に泊まりました。安くて湯船もあって寝るだけなら全く問題ないです。

喫煙ルームもあるし喫煙所もあり。スタッフさんも親切。コンビニも近くにいくつかあるし、今後京セラ遠征の方はご参考までに。。

14:30の時点でチェックインできたので荷物を整えていざ出陣!

 

遠い昔の…2012年某関…∞のカウントダウンライブ以来だったのでなんとか記憶を手繰り寄せながら長堀鶴見緑地線に乗り込み無事にドーム前千代崎へ。

見知らぬタニタ×大阪ガスのビルに驚きつつ、とりあえず腹ごしらえと思いてくてく歩いていると美味しそうなハンバーグの写真を見つけたので入ることに。

ここがなんとも素晴らしく、食べながらドーム内…西武ライオンズの練習風景が観られる!

選手のみなさんがアップする中でものすごい背徳感のある近江牛ハンバーグセットをいただきました。デミグラスも絶品。無職なのにすみません!いただいてます!!!失礼します!!!

(久しく京セラに来ていないであろうふぉ〜ゆ〜を添えて)

 

その後クーポンを駆使してケンタッキーにてコーヒーとポテトを買い、座席へ向かいました。時間をあけての外野席でわくわくしていたのですが、

 

 

すぐ前に太鼓の人がいる……

 

 

私はすぐにこの席がバキバキ応援かっ飛ばし席〜声は腹から出さんかい〜であると理解しました。

いやー私の友人は人を育てるのが非常にうまいなー感心感心。

そして背中に「博多激獅会」とイカつめな文字を背負う方々によるアツい激励。

これ、行くところまで行ったな事務所オタクならわかる説明をするとつーこさんみたいな人と強いファミクラのお姉さんみたいな感じでした。(懐かしの拡声器。つーこさん元気〜?!)

 

そして試合ははじまり、

これまでと比にならないくらいのアツいデカい応援に加え、都市伝説だと思っていた「お酒飲みながら大声でヤジるおじさん」も見かけてまたしても野球の洗礼を受けました。

むしろこういうのが野球の応援だと思っていたのでめちゃくちゃ楽しくて大笑い。

またしても適応能力を友人に褒められました。うれぴ〜

 

アツく声援を送る中、西武攻撃時に電話が鳴り(うわー絶対だめなやつだ)と思いながら席を外し電話に出るとやはり選考見送り(つまりお祈り)の連絡で………

 

その後の私は腹の底から一層声を出して応援に精を出しましたとさ!!!!

悔しいよな!わかるよ!私も悔しい!

そう思いながらトランペットや太鼓に負けないくらい自分なりの大きな声で挑みました。

歴戦のファンの方には到底及ばない声量でしたが、ああいうのはもう気持ち!気持ちなんで!

 

とはいえ試合結果は負けでしたが、むしろ連敗の明るくはない空気の中、選手をアツく応援できて、また新しい世界を知ることができて、来てよかったな〜としみじみ。

みんなが本気で悔しがって、喜んで、その積み重ねが歴史になって行く。外野席には年齢も性別も様々な人がいて、ベルーナよりも席がギュッとしている分普段よりなんだかファミリー的な一体感を感じたのもしみじみした一因と思われます。

 

とまあ、いずれにせよ悔しい気持ちではありましたが!

負けても勝ってもどっちにしろハッピーな1日にしたかったので心斎橋で夜パフェキメました

メレンゲが得意ではない私もペロリと平らげるくらいにはめちゃくちゃおいしかったです!本当におすすめ!

ちなみに心斎橋(泊まるとこ)
エリアにある夜パフェのお店

https://s.tabelog.com/osaka/A2701/A270201/27123016

店員さんにヤクルトファンの方がいて、お互いに讃え合いました。(と思ったら4/25の試合勝ってますね!おめでとうございます!)

 

SUPER EIGHTに「All you need is laugh」という楽曲があります。大阪の観光楽曲なのですが、その一節に「つかれたときは いつでもおいで」と大阪へ誘う歌詞があるのですが…

転職活動連敗中の私にとって、まさに大阪に誘われたのかな〜なんて思いながら大阪を満喫した2日間。

帰宅後すぐ行った面接はなんだか浮かばれないのですが、西武も今日は勝ったわけで私にもいい風が吹いていると信じて明日からもぼちぼちやっていく、獅かない!

 

なお、今回西日本限定応援歌も教えてもらい準備したのですが私が観戦した日は歌うことがなく…ひたすらチャンテ1を歌い続けました。

次はぜひ歌いたい西日本限定!

闇の使い手・福田悠太 …舞台・東京流れ者 備忘録

東京流れ者ようやく観劇いたしましたーーー!

やったーーー!みんな大好き(私調べ)・闇持ち福田悠太のターンだよー!やったー!

 

 

 

もはや福田担の辰巳雄大さんによる「こんな福ちゃん見たことない」という感想(4/13辰湯)も出たところで私も観劇した上で筋金入りの鬼であると感じた描写とそこにぴったりとハマっていく鬼才・福田悠太を勝手に述べます!失礼します!

 

恥ずかしながら私は原作曲の予習のみで映画は観ていないため映画で描かれてたら申し訳ないのですが、まずは哲の過去を整理します。

 

・裏社会への入り口

福ちゃん演じる主人公・本堂哲也、過去に推定DV父から母を守るため父を殴り殺す

→警察にめちゃくちゃ追われているわけではないと見受けられることから、おそらく少年院には入っている

→出所後流れ着いた先がおやっさんの元。

不死鳥の哲と呼ばれるくらいなのできっとボコボコにされても頑丈!何度でも立ち上がる!それが買われて活躍したと思われる。そして背中に不死鳥か鬼がいるからと思われる。いや、親殺しの時点で鬼入れたのかな。阿修羅もかな。全部かな。全部だな!白シャツの下に私には見えました。心の目で。包帯姿になった時に背中の不死鳥と鬼と阿修羅と目が合いました。※虚妄です

 

この過去を通して大切なポイントになるのが哲の信条「女に手を出さない」

いろいろヤクザ映画観てきて女に手を出す系の悪ヤクザに対しいい「まあマシヤクザなのでは…?」と思わせられてしまう2枚目っぷりなわけですが哲はもはや自分のことを「優しい」と思ってる節がありそうなのが哲のヤバさだなと思いました。でもブスって言ってる哲。ひえー

 

・哲と女

先述した「女に手を出さない」の他にも「俺はただ千春さんと一緒に……」と他に何もいらない、ただ好きな人と平和に過ごしたいだけなのに。という考えのもと人を殺しているわけで…

 

自分本位でしか考えられてないし、自分の中の鬼と対峙せず逃げることで足を洗おうと考えていたならば、仮に千春さんと2人でどこかへ逃げても同じことを繰り返し続けてしまうんだもうな…と容易に想像がつく。

 

何せ男前だからキャバレーでの一件のように飲みに行った先の女が秒で恋に落ちちゃってやれ俺の女に手出しただの一生トラブルに巻き込まれるのが哲…(健が「俺たちはトラブルが向こうからやってくる」って言ってるからまあ健も7MEN侍にいそうなくらいかっこいいし…いるし…侍の魂だし…)

 

ラストで「女がいたら歩けない」と言うのは哲なりの大切なひとを守る最後のやさしさだと思えてヤクザ映画特有の哀愁を感じる「あばよ」に繋がっていくのかな…と感じました。

 

ちなみにキャバレーで飲みまくってる哲を女性たちが遠目で見て狙い定められて声かけられるっていうところを観てました私は。かっこいいよね。わかる。

 

・哲はどこへ向かうのか

本作はミュージカルなので歌って踊ってちょっと笑えるシーン(笑ってもいいと許されている箇所が当社比0.00002%くらいの感覚)があり、

哲ソロ曲にて手のひらを下に向けて何かを掬い上げて放つ的な振り付けがあったような気がするのですがヤクザ作品でよく「お勤めご苦労様でしたァ!」する時みたいな、おひけぇなすって!みたいな。手を上げる振り。

人生誰かに決められたくない。って自分が貫きたいはずの仁義(倉田組に骨埋める)だけどそれをパッと天に飛ばしてしまう流れ者のSAGA〜〜…

哲(福ちゃん)のダンスは哲の理想とする優しさとか包容力、愛を感じたのですが(あめんぼのよう流れるようなステップはそれもまた流れ者〜って感じでしたが)

歌声には不器用ながらまっすぐな性格を感じて

そしてアクションにはこれが!鬼の!哲!!!!俺は!すでに!修羅!!!をびしばし伝えてくる。パンチも技も激重。カーッ!

これが渥美さんのアクション…なんか強かった…これまで観るなら殺陣が多かったし乱闘シーンってドリボくらいしか観たことなかったからとても衝撃的だった。ためらいがない。

撃たれそうなら自分に向けて相手を怯ませるとか、闘い方が鬼だった。。

 

で、劇中気になったセリフがあるのですが

例えば消費者金融・吉井商事の社長が命の恩人である倉田組のおやっさんに「閻魔様だって見逃してくれる」みたいなあくまで地獄行きを前提で話しているのに!

死の淵を彷徨った哲は「ここが天国?」とこぼす。これだけ人の道を踏み外しておきながらまだ天国に行ける、(それだけ信念のもと真っ直ぐではあるとは思いつつ)天国基準からはもう外れてしまっていることに、哲は気がついていない。

仮に天国だとしても突き放されているし、天国から地獄行きを言い渡されたシーンなのかなって今になって思います。

 

とにかく本人なりにやさしくできるところは優しさを持って生きようとした哲、スマホこそいじってるけど昭和日活映画の男でした。ブロマイド欲しかったな…と思ったけどパンフがほぼブロマイドなので願いは叶いました。レジェンドステージ各位ありがとうございます。

 

上の席の民こそわかることなのですが、ラストシーンで哲は陽のあたる千春がいる道から退いて、また陽の当たらない場所へ流れていく…

なんかこのエモというには言葉が足りないラストが暴れまくってサクッと去ってしまう虚しさがやけに胸を打ちました。(銃だけに)

 

少しだけですが本高くんの賢さを知った上でのあの「バカ」呼ばわりされるセリフの面白さとか、いろいろと足りないのでまた追記するかもですが面白かったです!

 

 

 

思い出したので追記:

最後の哲無双の時に照明で血を表してて殺された組員の中で殴られて血みどろになった哲がまた起き上がって立ち向かってくるの、マジでホラー映画並だった。新感線だったら血糊タイムだったんだろうな〜〜〜こわいな〜〜血みどろ福ちゃん×メタルさん怖いな〜〜〜〜!

 

その中で自分を鬼だと言い放つ哲〜

健に対して「お前は俺と違う」って言ってるのも哲が足を洗うと言った兄貴を信じてるのも仁義オブザイヤーなんだけど、やっぱビギニング哲を知る人間(兄貴とかおやっさんとか)は殺そうとしてくるあたり、哲を恐れているし鬼だと思ってたんだなあ

でもおやっさんはそんな哲のことをずっと信じて愛を捧げたわけだけど哲への愛<娘を守りたい父としての愛が最後の言葉として残されても唯一自分に愛を教えてくれた人としておやっさんについていく哲〜〜〜〜〜〜

 

ここからは書ける限り役者さんたちについて!

まずぽんさんはドリボで見かけた以来でしたが滑舌も良くてダンスもなんか今ドキな感じで普段ふぉ〜ゆ〜ばかり観てしまう私にとって新鮮でした。果敢にアドリブに挑む姿、もっと舞台と場数踏んで駆け上がってほしい!歌もよかったし数学インドアかつ魚なイメージしかなかったけど案外こういうバイオレンスな空気とか、アツい役合うんだな!というか、それだけ技術があるってことですねすいません黙ります私は素人です単純に感動しましたケンのソロで最後に流れ星流れる演出好きでしたありがとうございました⭐️

千春さん役の川村さんはバレエ出身!って感じのスタイルの良さでヒロインの佇まいでしたなんか本当に同じ人間と思えない生命体として生きているので観させていただきましてありがとうございます、の気持ちでいっぱいでした。

今月からアニメ主演やっていらっしゃるんですね?!すごい、多忙…風邪引かないで…(誰)

個人的に庄内パートの花笠〜コメディ部分〜アクションの切り替えがめちゃくちゃ好きでした。うわーそろそろヒヤッとするのかなーーあーーやっぱりーーー!みたいな。

武藤晃子さん演じるキイサラギィウォトゥハ姐さんの乱舞への切り替えが凄まじくて正直乱舞担でした。でもへべれけ哲も大好きでした。目が足りませんでした。悔しいです。

目が足りないといえば五十嵐さん演じる吉井社長のライトなしの中過去を述べ続けるところ。主軸の話が進んでいるのにそっちに集中しちゃってもうマトリックスみたいなことしてて(銃止めて掴んで落とすやつ)脚色甚だし過ぎてめちゃくちゃ愉快社長だったからこそ最後までカタギなりの仁義通したり辛かった…

ヤクザ映画あるあるだけど、仁義通す系カタギの人死んじゃうからつらい。

かたやカタギになれない人・梅谷さんの豹変っぷりもめーーーっちゃ怖かった!舞台ってこれだからやめられないだよ〜めちゃくちゃびっくりして新鮮なことばかりでとてつもないエネルギーがそこにあるんだよ〜〜岩戸さん、めちゃくちゃ良かったです。

田中くんの碕さんは「誕生日プレゼントに福ちゃんからスタバカードをもらった人」っていう情報だけで挑んだのですが、しょっぱなの「ズラからるぞ!」からヤクザムードを作り上げてて痺れました。バイオレンス開幕でーす!(でもちょっと笑かすよ✌️)みたいな。

序盤のキャラクターからセンセイにアニキを殺すか殺さないか問われた時に何もできないあの空気まで持っていけるところから察するにものすごい人なんだと思い自分の知識不足を恥じました。すみません!

メタルさんは愉快な関西のアニキ(ふぉ〜ゆ〜と面識があって新感線のひと)ってイメージだけだったのですが想像の10倍大きくて怖かった。(役が)たぶん何かしらでお見かけしたことはあるはずなのですが新感線長く観てないので時間見つけて履修しようと思います!

アクションはいかちいし、コメディの間も怖いと面白いのバランスが絶妙でグッと引き込まれました。

で、メタルさんを司る麻央さん・否、麻央様。

わたくし宝塚男役出身の方の持つ色気に撃ち落とされがちなのですが今回ももれなく堕ちましたありがとうございます。力のギアとギアを上げた後の馬力がめちゃくちゃ強くて覇気感じた。たぶんすごいチャーミングな方だとは思いつつ劇中でのいい悪役っぷりとそれまで作ったイメージを最後ぶち壊すまでが痛快でした。かっこよかったです。好きです。

あと、石坂さん×天宮さん人生で1度でも観劇できて感動しました…石坂さんの可動域と渋さのギャップがありすぎて脳の処理が追いつかなかった。オープニングは福ちゃん⇔石坂さんとダンスを焼き付けるように観ました。かっこよかった〜〜〜

雨宮さんは歌がシビィ上にとてつもなくうまい。あの渋めの声を出しながら歌詞がはっきり聞き取れる経験値と鍛錬を感じて自然と拍手がワッ…と出るあの感じ。

アンサンブルのみなさんもみなさん芸達者すぎてもはやアンサンブルと呼ぶのは違う気がする、何役もこなしているバケモノ?鬼?いや、天才たちだと思います。

アクション・ダンス・歌・ラップ・芝居・早着替え・おびただしい量の小道具・転換…素人視点でこれだけあるのでたぶんもっともっとすごいんだと思います。BEPPIN!

 

今回も福ちゃんきっかけではあったけど、ものすごくいいものを…いい役者さんを…いい座組を…体感させてもらいました…

 

今日で最後だったなんて悲しすぎる〜〜あ、あばよ〜〜〜〜〜〜😭

初観戦7日後にベルーナおかわりした話

前回のブログ、5人くらいが読んでくれたら嬉しいなーくらいで書いたのでですがまさかの2万view超え。友人と共にめちゃくちゃびっくりしました。読んでいただいてありがとうございました!

つくづく野球ファンのみなさんがあたたかい方ばかりで感動しました。。

 

 

で、とりあえず一旦おかわりすることにしました。

 

鉄は熱いうちに打て、行動は何事も早い方がいい。今回はちょっと奮発していい席にしてもらいました!友人が隣でヒィ!とか言うところが見たかったので。元気なオタクは心の栄養。

 

なお、あらかじめ言うと2回目の観戦は残念ながら西武は負けてしまったわけですが、個人的には非常に楽しめたのでまた感想文を思い出として残したいと思います。

 

の、その前に!

たくさんブログを読んでいただいた後の後日談が少しだけあります。

 

1・手厚い野球ファンの皆さん

ブログがいい反応をいただいたので、姉に報告した。

姉「ふぉゆ挟んでて草」

姉「友人に紹介したらこのグッズあげるってさ」

そして送られてきた写真がこちら

………す、すごい!

スターターパックだ!!!!!!

手厚い。手厚すぎる。

ていうか丁寧に広げて写真を撮っているあたり、なんと優しい人柄…とりあえず合掌。これは感謝。

どうやら姉の友人も非常に喜んでくださったようで、私としてはそれだけで非常に嬉しい限り。

まだ手元にないのですが今からもうこの時点で私は西武を応援する運命なのだと確信。

この感謝はきちんと沼にズッポリいくことで還元できるはず。。。

 

2・軽率にラジオに投稿した件

観戦後、すぐにテレビで日ハム戦を観戦してみた。

無知識だった頃は全然面白くなかったのですが、わかったとなるとま〜〜〜〜〜〜面白い。

観戦時は見えなかった選手の表情や、相手チームのことも知られるいいチャンス。

タダで観られるライブって感じ。なんと手厚い。

そしてテレビ中継かつ、野球といえばラジオ!と思いNACK5を聴いてみた。

 

お、おもしろ〜〜〜〜〜!

難しい話もなく、ただひたすらに会話が進んでいくのが心地よい。

送られてくるメールも面白くて、それに対するMC陣の返しも面白い。

そんな中、私にとってラジオにメールは送ってなんぼと英才教育を受けているので、とりあえず一旦メールを送ってみた。

内容は前回の「初観戦だったけど応援歌覚えました」というブログと同一の内容。こういうのは読まれなくてもメールを送ることが大切、ってこれまでのオタク歴で学んでいたのでサクッと送信。

読まれないまま試合は11点という爆裂ハッピー展開でホクホクしながら終了だな〜と思っていたら最後の最後に聞いたことがあるラジオネームが聞こえた。

 

よ、読まれたーーーー!!!!!!!!

 

気を抜いてたら読まれた。

読まれるんだ??!!!めちゃくちゃたくさんの人が聞いてるはずなのに!!読まれるんだ?!モブ人生街道どん暗で生きてきたので驚きと共にうれしかった。

嬉しすぎて花見とかしに行って読書をしてみたりした。そんな慣れないことをしたからか、また終了直前に聞き覚えのある名前が聞こえた。

 

「ステッカー当選者は(自分のラジオネーム)さんでーす」

 

????!!!!!!!

ラジオ読まれる→ステッカーが当たる

そんな私が興奮して友人に送ったLINE

 

…本当にしょうもない。

しょうもなさがすごい。

ちなみにステッカーは爆速で送られてきました。

本田選手・源田選手・武内選手(ワ〜オ)

※サインは読解できず友人にすぐ聞いて回答してもらいました。出来杉友人。

 

嬉しすぎておかわり観戦時に友人に見せびらかしました。

こんなにライトなオタクがごめん…な私に対し、持っときな〜?!と尊重してくれた友人。出来杉どころかくすのき。懐はくすのきホールくらいある。

思い出手帳に大切に保存いたします。感謝。

 

その後も文化放送のライオンズナイターも聴いて過ごし、来たる4/10…

たくさんのアイドルファンが東京ドーム(たくさんの人が集まってるライブ)もしくはシアター1010(ふぉ〜ゆ〜福田悠太氏主演舞台公演中)などなどに集う中、私はまたベルーナドームにいた。

前回のどしゃぶりから一転、快晴〜!

桜も咲いてるし気候が心地よい。

 

グッズはとりあえずデカデカと栗山巧と書かれたタオルを「シビィ」と言われながら購入。友人は4連続で引いたという栗山選手のキーホルダーを恵んでくれました。立派な栗山ファンの完成です。(ファン歴1週間)

右の選手名鑑は今回入場時に持っておくといいよ!と勧められて取得。ポケットサイズで見やすい。

ちなみに前回床に落ちていたアギラーの名刺カードは綺麗に保管し持ち歩いています

※家にあったカードケースを活用

 

気持ちも身なりもすっかりライオンズファンにしたところで今回は球場メシを前回の倍堪能。

友人爆推しの味噌が甘辛くて美味しい芋。

揚げてある芋に味噌の甘辛いのがめちゃくちゃおいしい。(語彙力の喪失)

カルビ丼。そして写真を忘れるくらいの速さで所沢しょうゆ焼きそば。

茶色くておいしい。茶色いから美味しい。

なお、油そばはラーメンに対して2/3のカロリーですと書いてあったので次はヘルシーに油そばを食べようと思います。

球場メシってサイコーーーーーーーーー!

 

まあこのくらいにしてやるか〜と駆け足で席に戻り、改めて見るとフィールドビュー……

ち、近い!!!!!!

外野席とはまた異なる興奮。

友人が古賀選手のタオルでアピールして目線をもらっているところを横目で見ながら(これ、履修済みだ!!!!!)と私はピーンときました。オタクなので。

友人に代わりカメラを向け撮影しつつ、もはや派手タオルまみれになっている友人のタオルを整えて古賀選手に見えやすくするようにし…そんな甲斐もあってか何度かチラッと見られる度に友人がヒーンとなるところをとても楽しむことができました。

容易く手を振るとかではなくチラッ…と見るだけなのがとてもいいですね。友人が熱く応援する理由がよくわかりました。その後途中古賀選手が出てきた時は嬉しかった〜

私自身もコルデロが凛々しく前を何度も通過して大満足。デカい…分厚い…かわいい…。。若い選手も凛々しい顔立ちでなんだかいいものを見ました。ありがたや。

 

あと、前回からちょっと気になっていたのですが、ブルーレジェンズさんたち…やけに重低音のダウン激しめでバイブスたまらんくないですか?

(個人的にアギラー→コルデロ→佐藤の入場曲ズンズンキャデラック乗り回し系な音楽がブチ上がるので大好物です。)

みんな妖精さんみたいにかわいいのにダンスが超いかちい。推せる。

特に目の前にいた子が超可愛くて絶対に目が合ったと思う。友人にはごめんだけど。本当に。

 

そして2回目にしてはじめてのフィールドシートを体験し、はじてての中村ホームランを経験。

結果としては負けたけれども、点が入ったら盛り上がりましょう!とライオンズ公式の新人向けパンフレット(前回観戦時に友人より配布済み)に書いてあったので気持ちのいいホームランについ「中村かっこいいーーーーー!」と叫びました。(金子選手の豪快キャッチも痺れた…)

正直、私は野球の知識が無いので采配とか、よくわかりません!

だから残念だなーとかあの選手見たかったなーとかはまあ思うけど、次行く時までにまた選手のことを覚えて、応援するのみだな!と思い球場を後にしました。

今回で言うと7回の時点で点が入ってなくても「まだ試合終了してない!」の精神で応援したり信じて祈る時間が今の私にできること。

(まあこの気持ちを主に育てたのはたぶん私がこれまで応援してきたアイドルたちのおかげです)

 

どんなに負けていても、点が入って、きっと勝つことだってあるはず。

 

佐藤選手が武内選手にこまめに声をかけたりしていたように、アギラーがアブレイユに声かけていたように、誰かの声とか、見ているよ!っていうアピールは守られているようか安心感や勇気を与えるものすごいパワーがある。

選手により近いフィールドビューだったからこそ、自分の無力さと共に自分ができる最大の強みは信じて応援することだな!と実感できた2回目の観戦でした。

 

最後になりましたが前回のブログでいろいろと違うよーとか教えていただきありがとうございました!

ベルーナおかわり、またしたいと思います!

次も応援もりもりするぞ〜〜〜

無職の野球ミリしら、ベルーナへ行く

2月で仕事を辞め、無職になった。

無職は楽しい。毎日好きなように生きることがこんなにも楽しいなんて。自分で謎のルールを作ったりして生きることがとてつもなく楽しい。

 

そんな無職ルールの一つとして、今まで行ったことのないところややってみたかったことをする!と思って行動している。

私の古くからの友人にライオンズファンの子がいる。

平日しか会えないのだが、連絡を取りながらふと問いかけた

 

「次いつ野球行くの?」

 

早速4/3(水)のナイターを観戦することになった。どのチケットがいいのか何もわからない私に対し私がベルーナまで行くことをめちゃくちゃ喜んでくれる友人が爆速でビジター席(と思ってたらこれホーム席だったらしい)を取ってくれた。

 

あらかじめ言うと、野球はやはりすごい。

というか、西武がすごいのかもしれない。

 

・チケット代はおてごろ(私は2200円の席だった)

・球場メシおいしい(獅子から最高)

・グッズかわいい

 

とにかく私のようなミリしら初心者にとって、ライオンズはいい入り口であったのだと思う。

ここからは経緯と、試合終了までのことを記そうと思う。

 

1・チケット

3/22。

友人が即座にチケットを取ると同時に、とりあえず私はオタクなのでライオンズの無料会員に登録した。

友人が取ってくれたチケットを確認する。

分配とかもあるし、なんかいろいろすごい。

野球すごい。事務所の紙チケで基本生きてるから、感動ばかりである。

ライオンズは実家近くにあった西友でよく♪オーオーオーラーイオーンズ♪と流れているのを一緒になって歌っていたので親近感がめちゃくちゃある。はじめての球場、中継もほぼ観ない野球。そんな中でもなんだか楽しめそうな気がしたのでわくわくが止まらなかった。

 

2・準備

ユニフォームは友人が貸してくれるとのことだったのでありがたく拝借することとした。

まあ何が何だかよくわからないけど大丈夫って言われてるしいっか〜と思い気がつくと3/31。

ふとTwitterを眺めているとオリックスの応援歌(欲球根性)を歌う藤原丈一郎氏の動画が流れてきた。

 

へーおもろしろいな。と思いなんとなく「西武 応援歌」とYouTubeで検索をした。

 

…………多くない?

 

 

選手ごとにあるの?

選手ごとなんだ?多くない?汎用?

投手?え?なにこれ?ン????

 

 

………ただ、私のオタクとしての本能が訴えかけてきた。

 

これ、わかんない…って言いつつ全部歌えたらめちゃくちゃおもしろくない?

 

さすが日本のメジャー趣味・野球。

覚えさせる動画もバッチリあるし、たかだか9分。

…………自分、できます!!!!

とりあえずこれを見てひたすら覚えることに。

https://youtu.be/bcl6T8Ndtos?si=kZDJfZzbIifnko_i

 

ただ、どうにも歌詞が覚えられない。そこで古来からのこの技を使う。

手書き。雨に濡れてもいい素材の紙のメモ帳でとにかく書く。

これが、驚くくらい効果的。

外国人案外多いなとか、一度書くことで選手への愛着が爆速で沸く。

ちなみに、歌詞がわからないことでもしゃもしゃボソボソすることが何度かあったので初心者オタクはぜひ書くことをおすすめする。

歌詞は全く出ないので、オタクの応用力を考えると歌詞さえあれば安心。スマホでもいいと思うが、濡れたり落とすかもを考えるとメモがベストな気がする。

 

4/3までの3日でなんとか叩き込み、本番に挑む

 

3・所沢への想い

私はふぉ〜ゆ〜という最高のグループが大好きでして、、、

わーかっこいい。

 

中でも下で脚を爆裂に開いている辰巳雄大さんは所沢出身。本人曰く所沢市観光大使候補(自称)

インスタこちら:

https://www.instagram.com/yudai_tatsumi__1125?igsh=MWJhd2dqM3Vzang4Mw==

 

いつか所沢で聖地巡礼的なものをしようと思っていたのですが、これはいいタイミング!と思い

トトロ兄さんにご挨拶して

レオさんにご挨拶させていただいて

心からのお祈りとどさくさに紛れて売り込みをして

極力所沢でお金を支払うことを心がける。

少しは貢献できた気がする!ちなみに去年メンバーの越岡くん出身地東大阪ふるさと納税したりしました。産んでくれた大地に感謝する系のオタク。

 

4・いざ参らんベルーナ

高校生クイズ(思い出作りのため全く勝ち進むとかではありません)ぶりの西武ドーム。相変わらずかな?と思ったけどめちゃくちゃ栄えててびっくり!!!なんだか大きなカフェやらおいしそうな食べ物がわんさか。グッズ屋さんも大きいし選手テーマのお弁当やらがたくさん。銀だこがあったりもう本当にベルーナすごい。

めちゃくちゃ若いバイトの人が雨の中たくさん頑張っててめちゃくちゃ泣けた。みんな西武の名の下に頑張ってるんですね、私は感涙です。

応援団ガールズもかわいいし、大雨だったけどいい思い出。

ちなみに買ったニューエラの帽子かわいいんです。見てください。

なお、応援歌はギリギリまで歌えると明かさなかった。

18:00開場で、スタメン発表が17:30前後だからそれまでには着席するためにいろいろ準備して着席。

スタメン発表後、試合開始前に選手曲をひと通り復習するタイムがあったので…そこですかさずフル歌唱。

友人大笑い。歌えるじゃん。全部覚えてきたの?と大笑い。我慶也。

すかさずメモを取り出す。

所沢を前面に押し出したグイグイメモ帳。

(ふぉ〜ゆ〜のグッズもおしゃれなんです私の使い方が良くないだけなんですアア)

友人も無事に大笑いしてくれたのですんなり試合応援スタート。

目の前に掲げる系のファンの人いたけど大丈夫、慣れっこなんで。自分。

自分、オタクなんで。しかも、無職なんで。

 

ちなみにあるといいな!と思ったもの

・ゴミ袋(荷物をまとめて床に置くのに便利)

・膝掛け(私は1mmも寒くなかったけど通常の人類は絶対寒いと思う)

・小さめのビニール袋(ドリンクホルダーにかけて、ゴミ入れたりフラッグ入れたり)

 

なお、今改めて思うのは一緒に行ってくれたライオンズファンの友人がいろいろ教えてくれたり貸してくれたおかげで本当に楽しかった!

ストライク・ボールなど小学校のソフトボール知識くらいしかない私にいろいろと教えてくれた。あと友人が教えるネタがゴシップと悪口にまみれていてめちゃくちゃ面白かった。呼吸するように悪口を言ってくれるおかげで愉快でたまらなかった。今でも思い出し笑いするくらい小言がおもしろい。野球の魅力のひとつだと思った。

7回の風船ラッシュとか知らない文化はたくさんあったけど、解説があったしチャンステーマ(応援団が空気読んで歌いはじめる。大体いい空気とか、ちょっと反抗?するときに歌ったりもする)だよ!って友人が教えてくれたり。

だから野球ミリしらでも、オタクはとにかく曲を覚えて、現地にお金を落とす気持ちで挑む!

チケ代と電車賃含めて1万円あれば豪遊できちゃう。これが私なりの初野球観戦を楽しむ秘訣かなと思います。

 

なお、行く前に敵チームのファンにものすごいガン飛ばされて野球の洗礼を受けた気がした。

これが野球………敵がいるとこういうこともあるのかと思った。普段は好きな人たちのライブやら舞台やらに大好きの気持ちだけで行くので、そこに戦いを感じたことがない。

 

でも曲を覚えただけの私も、

一丁前に栗山選手への気持ちが激アツになり(選手曲覚えただけ)

死球が二回も続いた時にちょっと泣いた。前日に予定のなかった栗山が登板したのも嬉しかったけど、交代も悲しかった。

あと、個人的に打席よりも守備が好きだった。

放たれたボールをしっかりとキャッチする外野(コルデロはひたすらかわいい)

安定感のある外崎など、、もちろん初登板の夏暉くんも安定かつスマートなピッチングでものすごくかっこよかった。

ていうかアギラー・愛也・コルデロの重低音ズンズン入場曲が大好きでぶち上がった。

 

人によってはそんなのいい楽しみ方じゃないよ!って人もいるかもしれないが、友人の言う通り様々なファンがいるのが野球というステージなのだという印象。

好きなように話し、応援し、ある程度マナーやルールはあるけれど、多様性が叫ばれるなかでいろいろと社会勉強になるいい場なのでは?と思った。ただ、近くで話していた青年たちが言うように西武のファンがいい人たちだからこう感じているのかもしれない。

 

とにもかくにも私はこの一回でだいぶ野球が好きになり、西武に詳しくなれた気がする。

超ライトファンだけど、様子を見てはぜひ今後も観戦したいと思えるはじめての野球観戦でした。

 

最後になりましたが、2連勝おめでとうございます!

怪我なく病なく、トラブルなく。

王者へと向かっていけますように!

 

追記:

・アギラー選手の名前修正しました!ご指摘ありがとうございました!

・ビジター席:ベルーナ(ライオンズの本拠地)に来る相手チームの人用の席、学びました。

今回行ったのはホーム席でした!

 

・私、越岡担です。

 

まあどんな時もなんだか元気になる最近100万回再生超えた曲聴いてください、「大丈夫さ」

https://youtu.be/Xiu6XbhW9I0?si=9KvBISXcmmc0ywMe

 

ゴールドボーイ感想文〜何も知らずに映画見て!〜

TLでチラチラと「ゴールドボーイが面白い!」って見かけたのでササッと行きました。

 

まずはじめに。

 

 

観終わった瞬間に日本アカデミー賞受賞する景色が見えた………

 

何も言いたくない。観てない人たちにはもうなんも知らずに観て!って、とりあえず勧める。

サスペンス好きなら!観て!ととにかく勧める。あとは作品がなんとかしてくれるし、作品を観た人と語りたい!そう思える作品でした…

まだ見てない人はぜひ

 

・まず何も知らずに見て!

・パンフレットは袋からも取り出さずに、鑑賞後に読んで!

 

上記を守ってお楽しみいただきたいです。

時間を忘れて、没入してほしい。

 

なんか長年映画を撮り続けてきた底力を感じる近年。たまらんね〜〜〜たまらないよね〜〜興行love、love興行!

 

以下はネタバレしまくりの個人的見解感想文です。

ただ、その前に叫ばせてください。

アーーーーーーーーーーーーーーーーーッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんとなくリスト

  1. まず話したい!「車中のシーン」への個人的見解
  2. 黄金時代はあくまで過ぎし日々である
  3. 朝陽は夏月に「やさしい」のか

 

1・まず話したい!「車中のシーン」への個人的見解

 この映画の中で起承転結のきっかけ・・・ポイントがあると思うのですが、

鑑賞後真っ先に感じたことは「車で東がこどもたちを殺したのはどういう意図だったの?!」

・・・という点。

映画を鑑賞するとき、「映画は全てのシーンに意味がある」という言葉を頭に鑑賞してしまい

足りない頭が激痛をもたらしてしまうのが私の常なのですが、

あんなにも象徴的なシーンをあそこに入れ込んだのは

・子どもたちも、観客も感じていた「隙を見せたら東に殺される」という緊迫感を増幅させるため

(その後も常に殺されるかもしれない、という緊迫感を与え続ける)

 

…という作用が強いのかな、と1日たって考えました。

あのシーンがなければ、東よりも最悪な朝陽という存在が際立ってしまうため、

あえて早々に「殺そうとしているのは東。丸腰ながらちょっと賢そうな中学生を応援する」という視点に誘導することで、ラストに向けての朝陽の衝撃を増幅させたのかな、と…

 

とはいえ、朝陽は当初から「人殺し!」って言われるのは不穏だし。

元父の現妻が0距離で詰めてきててもやけに冷静だし。。。

それでも朝陽の周囲の環境を「異常」にすることで、まるで朝陽が「巻き込まれている被害者」だと錯覚するし、あくまでなんでもない「普通の子」なんだと感じさせてくる。

 

パンフレットからも読み取れるように、監督は「普通の子っぽい人」をえらんだという。

正直私は羽村くんの顔を知らなかったので、最初の教室のシーンで素朴にノートをとる姿に、「え、この子??ほんとに?岡田将生に秒で殺されるんじゃない?」と感じていた。

今思うと、殺した同級生の花が生けられている教室で相変わらず授業に出席しているのはサイコがパスしすぎ。私はすでに術中にハマっていたわけだ・・・

その点、岡田将生が演じる東は最初からなんか怪しい。アクサダイレクトの時はあんなにも信頼できる青年だったのに・・・妹を大切にするいいお兄ちゃんだったのに・・・

登場開始1秒で悪そう。絶対何か企んでいる。

もちろん、先に空気作りができる岡田将生の力量もあるし、先に出すことで思考を誘導させているのだろうけど。。

 

そんなにも「人を殺した人間」だからやばそうな東への緊迫を増幅させつつも、

実際は朝陽がここから詰めに詰めまくるガン詰め将棋のゴングを鳴らす血飛沫シーンであったのではないでしょうか。

それにしても、この表情…は、羽村くん…もう見る前は岡田将生しか見てなかったよ…

youtu.be

 

…めちゃくちゃ怖い!(ベタ褒め)

血飛沫でゴングを鳴らして、血飛沫で勝ちのゴングを鳴らすのも恐ろしかった〜

 

2・黄金時代はあくまで過ぎし日々である

東の部屋で広中杯のトロフィーを見る朝陽。

私は個人的にこのシーンが一番好きです。

なぜなら、朝陽がめちゃくちゃ性格悪いと一発でわかる明瞭なシーンだからです!

一目で「銀じゃんw」って思ってそうですよね。

東の「知ってるの?」なんて問いかけ、もはや2回目見るときは恥ずかしくて泣いちゃうかもしれない。「優勝した」の一言で東のプライドズタズタにできるの知ってて言ってる朝陽。。

朝陽が只者ではないと確信を持てるシーンであると同時に、東による「俺の黄金時代」の発言でまるで東の黄金時代は「過去」で、朝陽にとってはまさに現状、そしてこれからがさらに「黄金時代」になるものだと思わせてくるわけですが・・・

ラストを経て思うのは、両者にとってすでに「黄金時代」と呼べるのは過ぎし日々だということ。

人を殺した時点で二人とも光り輝く男ではない。

「少年」が「黄金」であっただけで、もはや黄金を持ち光が当たらない限りは輝かない人間。

実際、一般的には「少年」である朝陽だけれども、「14歳」になり、法で裁かれるという点からは成人に全くの「子ども」ではない。

Money(金)を掴もうとも掴めず、自身の黄金(Gold)に縋る二人はいずれにせよ結末が似ていたのではないかと思う。

朝陽も殺されてはないけれど、警察に捕まったのちは社会的に生きていくのだろうか…

いや〜〜〜〜〜〜〜〜凶悪すぎるよ情状酌量の余地なしだよ〜〜〜〜〜

 

3・朝陽は夏月に「やさしい」のか

東を刺した後、夏月の瞳を閉じてキスするシーン。

「やっぱり愛する人を想う気持ち、あったんだね…😢」

 

…って思えました?

私はぜんぜん思えませんでした!!!!!!!!!

 

よく身内の殺人の時に被害者のまぶたは閉じられている、と言いますが

まぶたを閉じるくらいの関係(知り合い)と感じていたのが夏月だけであって、

キスは「俺の都合のいい女だったからせめてキスでもしておくか〜」としか思えなかった。

だって、本当に好きだったらなんとかして夏月にも飲ませないとか・如何様にもできたはず。トイレに避難させるとか、何手も先を読んでいたに違いない。

でも、朝陽はそんなことしなかった。自分だけ助かる道を選んだ。

 

事件の後、夏月からの手紙を玄関先で読む母(このシーンの時にはもう朝陽が殺しに来ちゃうよ〜〜!と内心ハラハラでしたよね)。

真っ先に手紙を取り上げて、燃やし、包丁を手に取り、母親に迫る。

「せめて贅沢させてから殺して」と懇願することで【自分より格下である】が故に「仕方ないな」と本人なりの「やさしさ」でその場では殺さない。

むしろ、「じゃあどこが幸せで、いつ殺すのがベストなのか」と冷酷に考えているだけなのに。。

 

以前、「ケーキの切れない非行少年」という本を読んだ際に、「自分は優しい人間だと思う」と述べる少年たちがいると書かれていたのですが、今思うとまさに朝陽は自分のことを優しくて、いい子だと思っている。

朝陽の母の愛ややさしさも歪みを感じる(絶対にやり返す的な発言とか、元父は昔の青春に囚われてるとか…あっこれは朝陽と東のことの匂わせだな)けど、やさしさは持ち合わせてないよね、朝陽は…。

 

ふと思い出したのですが、上間家の人々が「人の命をなんとも思わない」と言ってたけれど浩は朝陽を信頼しているのに、上間夫婦の中で何があったのだろう・・・

たぶん、朝陽から逃げるように引っ越しをしたのに浩が・・・ひ、浩ぃ…

いいジャーナリストになってたら衝撃的だったろうに…東グループに食わせてもらってたのかもね浩ぃ…

つまりは、朝陽は保身で他人は排除する「やさしい」とはかけ離れた人物!

気をつけよう!優しい声かけ!

大切にしよう!人間!

 

 

と、ここまで3000字近くの感想を書き述べたくなるくらいには面白かった「ゴールド・ボーイ」

本当に、ここ数年で一番衝撃的だったかもしれない。

落下の解剖学は言葉の力・・・脚本!って感じだったけど、

ゴールド・ボーイは脚色の力!って感じ。

 

あ〜面白かった〜〜〜〜〜〜〜!怖かった〜!

 

追記:

・パンフレットの日記について

朝陽、女の子を殺した後にあの日記書き始めてそうだな!ていうかいつか殺すために書いてるんじゃないのかな、と思えるくらい別人が描かれている。まさに「浩と夏月をモデルにした小説を読んでいるみたい」。

女の子を殺した日の誤字とか消しゴムで消してそうな感じとか。何から何までこわい。

すべて偽装に思える…

 

・特典の新聞について

結局はみんなお金のことや泥沼関係にばかりに関心があって、テレビはいつも通り報道されていく、っていう無情さを感じた。

 

劇中で終始、基地や基地から飛び立つ飛行機や音が出てくる。

沖縄を知らない自分に、何かを突き刺してくるものがあった。

思考を止めるな!〜愛称蔑称を観劇して〜

以前からニュースなどで「あだ名を禁止する校則がある」と聞きますが、正直ばかばかしいと思っていました。

あだ名があるから仲良くなる、とは思わないけどお互いに不快でなければわざわざ禁止する必要もないし、ましてや校則なんて。「物事の良し悪し」を考えることを停止させてしまうようで、学校から一つの学びを消すようで寂しいような、悲しいような、悔しいな〜と思っていました。

一方で、私が生きる会社や社会ではあだ名で呼ぶことは禁止と言わないまでも、「苗字+さん」で呼ぶことが一般的となっていて、ハラスメントの観点から「相手の気持ちを考える」ことを尊重することが当たり前の世の中。

私自身、「名前+ちゃん」はもともと呼ばれ慣れていないこともあり、「やめてください」と断る人間です。というか、会社では年齢関係なく、どんなに仲が良くても○○さんと呼ぶし、敬語を使うようにしていました。

なんならどんなに仲良い人でも○○さん呼びをして、敬語で接することがあります。基本的に年上の方にはそう。他人行儀だなあと言われることもありますが、心はきちんと開いているし、深い話だってできる。

…前置きは長くなりましたが、そんなわたくしが最高のオトコと呼び声高い原嘉孝さん主演により、初・山田ジャパン作品を観劇することに。しかも作品名は「愛称 蔑称」

原ちゃんはSHOCKか何かで「声がイイ!」と気がついてから、ノサカラボ「罠」や「スローターハウス」で何かと脳みそフル回転コースの作品を観劇することが多く、毎回観劇後にものすごい頭痛が……これは私が日頃どれだけ思考を止めているか、脳の運動不足による筋肉痛だと思うのですが。もれなく今回も脳の筋肉痛がズキズキと止まらず、欲望のままにミスドのドーナツ4つかましました。おかげさまで元気いっぱい。ありがとうドーナツ。

 

舞台は長野県のとある中学校の職員室。

お互いをあだ名で呼び合うこともある関係性の教師や保護者たち。そんな中、転校生の親があだ名を禁止にするよう求めきて、懇親会という名の討論をする__という内容。

ちなみに、今回書きたいのは

・全体的に作品から感じたこと

・私の仮回答

こんな感じで感想文を残していきたい。

 

・全体的に作品から感じたこと

①「自然な流れ」という激流を遡るパワー

「あだ名はとても自然なもの」「仲良くなれば・仲良くなるための、当たり前のもの」この考えを一度考えさせるための労力たるや、作品を通すとものすごいエネルギーがいると改めて実感しました。

最近中島敦山月記を読み返したのですが、自分の「恥ずかしい」と思う気持ちを守ろう/隠そうとするあまり、虎となってしまった〜みたいな一節を読んで中島敦スゲーと思っていたところ。保身が第一となっておりました。

人は、自分のためにと人に牙を剥き、威嚇し、襲いかかる。もちろん身を守ることは大切だけど、何かを守る時、【効果的な守り方】っていうのはある。

それが、劇中で言うところの「言い方」であると思います。

きっと、マキノさんは東京で極力理性を保っていた時もあったと思います(燃え上がりやすそうとは思いますが)

ただ、クマちゃんが娘さんをかわいいと思うことを熱く、強く、燃えるように話す姿に私は胸を打たれたようにマキノさんのように烈風の如く騒ぎ立て、煽り、訴えかけなければ今回のような議論は生まれなかった。そんなことで?必要ない!と言われながらも食い下がり、ようやく一人一人に考えさせることをしたあの力強さ、、大江さん(かな?)の息子を守るための力強さが激流さえも遡る力強さで、親の愛…「親として子を守る」生物としての本能的な力強さを感じました。

 

②またまた出会ってしまった俳優陣

私が本当に無知なだけなのですが、日本って名優ごろっごろわんさかいません???!!

いとうあさこさんはバラエティの顔しか知らなかったのですが(優秀病棟を見ていないんです本当にすみません)「あだ名禁止」と決定した後の感情の昂り、鳥肌が立って「ワーーーーーー凄ーーーーーーー」と頭の中が真っ白になりました。往年のもたいまさこさんのような…でも、あさこさんにしか立てない位置でもっとドラマや映画での活躍を観たいし、舞台チェックします!

終わってから校長が黒田アーサーさんだと知り、「やけにシュッとしてるなぁ」と思っていたのですが納得。シュッとしてる人だった。でも作品の中では昔ハンサムで人気者だった校長にしか見えなかった。…やはり長く芸能界にいる人って理由があるよね、才能が溢れているんだな‥

松田さんは出てきてすぐ面白くて、でも(東京ダイナマイトの人に似てるな〜)と思ってたら東京ダイナマイトの松田さんだった。なんなんだ!みんな役を生きる人しかいない!ベンツ柄のジャージ面白すぎる!そしてキャラに負けない佇まいと間の取り方!芸人さんは「芸」とつくぶん、本当に達者な方ばかり…

個人的に一番印象的なのは長江さん。

Xで見かけた際にかわいいーしか思ってなかったのですが、宝塚出身の人ってなんでこんなにも凛々しくて美しくて眩しいの?!とある生徒の話を聞くシーンでそれまでの攻撃的な目から遠くに映る誰かを見つめる瞳に変わっていて、それが一貫して母親としての「守り」であることを目だけで表現していて…もちろんめちゃくちゃ綺麗だし力強いんだけど心の機微が、、繊細……今でもため息が出るほど感嘆させられました。ちなみに最後はけるとき、ちょっと目が合った気がしてどきっとしちゃった。キュン。

あと、俳優さんのお名前がわからないのですが先生役の方々、クマちゃんとその奥さんも良かった…生徒役のみなさんもしっかりとストーリーを支えていたし、これだから劇団は……最高…………無知ですみません……9月にまた作品あるって言ってましたね………わかりました……

そして、原嘉孝さんについては…

アッチィ!とにかくアッチィ。

まっすぐの中で、曲げたくない気持ちを自分の中で折り合いつけていく、そこにはきっと彼なりの母校と地元を大切にしたい、という軸があって、そんな葛藤をあのきれ〜な瞳に光を入れたり入れなかったり全身全霊を感じて今回もいい作品と出会わせてくれてありがとう!と勝手に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

ちなみに作品と全く関係ない話ですが、実は1列目で観劇したのでよく見えました…乾燥肌だと仰っている肌。つるんつるんでした。努力の賜物。私も保湿がんばろう…後食事と運動と睡眠…

 

・もしもあの話私がいたならば

私の仮答え。あだ名を禁止にはしない。

 

ただ、生徒に一度あだ名について討論をさせませんか?と提案する。

とてもリスクのあることだけど、とにかくあだ名を通して、「相手の気持ちを考えること」「自分の考えを自分の言葉で話すこと」を生徒にさせる。

時に人は思考をさせないようにルールを決める。そして組織や、仕事や、大量の業務が円滑に進むことがある。もちろん、大切なことだし、時間が限られた中で最大限にたくさんの人が得をしやすいのは「ルール決めの中で動くこと」だし、実際ルールがないと難しいことはたくさんある。討論できない人もいる。そんなこと、わかっている。

 

だけど、カーテンコールで「すぐに決める/答えることが求められる世の中だけど、一度立ち止まってみるのもいいかもしれない」と話していて、、まさにその通り。すぐに答えを出す必要はないんです。

 

…私は無職となりそれを実感しておりまして。

早い方が何事もいいかもしれないけれど、立ち止まることも進むことと同じくらいの大切なことであると、誰かがもっと伝えていく世の中になればいいなと強く思っています。私は次の職場で少しずつ広めて行けたらいいかな。

お金とか、老後とか、確かに不安だらけの世の中だけど一人一人にとって大切なものを見失いやすい世の中。だけど、身体が健康であれば、結構、本当に、なんとかなる。人間って結構強いし、社会はいい感じにできている。

もっと身近なことで例えれば、この色はブルベには合わない、このコスメは口コミがいい、…でも、人はみんな細胞レベルでまったく同じ人なんていないし、それぞれの悩みや強みや弱みは全く違う。合う合わないがあって、目指すところも違う。

とにかく、この世に「正解」なんてないのに、常に正解を導こうとする。正解がないことを現時点での良しとして、次に進んでいく。命ある限り、次の「良し」を考えていくことが仕事だったり、人生なのでは?それに、正解がないからこんなにも面白いのでは?取り返しのつく間違いに噛みつきすぎて、取り返しのつかない過ちを見過ごしてはいないか?…そんなことを思いながら生きています。まあ、そう思えない人もいることも、知っていくことが大切でもありますが。

日常の中で誰かが守ろうとして牙を向けた先にいるのは、誰かにとって大切な人である人であることを、

相手がどんなにヘラヘラしていようが

気にしないよ、と普段は言おうが

今一度、相手を自分だと思って考えることが必要。昨今の「批判」「指摘」などに感じることだと、舞台の感想の中にどさくさに混ぜて入れておきます。

あと、どさくさに混ぜて言うと「面白い」での意味で使われる「しぬ」あれ、なんとかならないかな。もっと【おもしろい】を表現するために、言葉は無限に溢れている。流行が一番強いと思うけど、とても残念な表現のひとつだと思ってる。これに関して語彙力がないという逃げ道はあまり作りたくない。

 

まあざっくり言うと!

生徒にも先生にも保護者にも考える機会を与えたいからあだ名は禁止しない。

ただし、あだ名について年に1度、話す場を生徒にも大人にも設ける。

これが、私の仮の答え。

 

演者さんの表情や、年季の入った冷蔵庫をはじめとした小道具、目が足りないしセリフも多いし自分も考えたいしでとにかく頭をフル回転して、笑って、心を刺されて、散りばめられた表現のひとつひとつを拾い上げていくような繋がりを感じて…本当におもしろかったです!

 

最後の最後に余談ですが、個人的に気になったのは作品前後に中国語で楽しそうに会話して、作品を楽しまれていた方々、、尊敬の眼差しでチラチラっと見てしまいました。別言語の演劇(しかも笑いどころを理解する)…なんという教養の高さ。まだまだまだまだ、脳の筋トレはこれから____

僕らの1年と映画公開の○日

映画を気がつけば3回観ておりました。

映像が美しくて、いつまでも観ていたい。日本映画の素敵なところがたくさん詰め込まれているこの作品に贔屓目いっぱいながらも感想と、自分なりの考察を備忘録がてら残したいと思います。映画って、全てのシーンに意味があるって聞いてます!

 

…ていうか贔屓目いっぱいでもいいよね?!

大好きな俳優さんたちがいて、舞台も漫画も読んだ上でだからそりゃ嬉しいし楽しいし思い入れあって当然じゃん!と思っています。

ということで(?)ひたすら以下ネタバレ含みます↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・写真の対比

序盤に出てくるストーカー山城と撮る写真はどれも楽しくなさそうな舞。しかもチェキというのもあって、暗くてどんよりしている。

なのに3人で写るとわ(舞)はどれもめちゃくちゃ嬉しそう。スマホの写真も、海で撮るチェキも。特に海のチェキは序盤のチェキと正反対にあたるくらい、明るくて優しくて愛に包まれているように思える。

永遠の命の中で、刹那をを切り取る写真。

そしてその中に守られる大切な記憶。悲劇で終わる話だけれども、30日間の一瞬だけでも楽しかったと思える日々が舞(とわ)の中にあることがきっと永遠を生きる草介にとっての救いであり、草介にとっての救いは光陰にとっても救いになる…

 

・漫画を読んでつながる「感情移し」

監督が気に入ってると言ってた、海で命を救おうと懸命に尽くし、血の涙を流すとわ。そんなとわの表情を見て、草介の涙が溢れてしまったシーン。

原作では空っぽだった平安時代の草介は泣いたり、笑ったりする中で「とわの感情が移ったんですね」と言われる。

とわを見て涙を流すなんて台本にはなかったけど涙が溢れてきた、と話す草介を演じる辰巳くんが話している姿を見て「そ、草介やないか!!!!!!」となりました。

全然違う話ですが、佐藤健さんが「セリフを覚えなくても役として言葉が出てくるようになりたい」と遠い昔のめざましテレビで話しているのをなぜか覚えていて…

役者さんにとって【人物を生きる】という力はきっと並大抵の努力では得られないものだし、さらに才能もなければきっとその地点に到達できないのだろうと素人ながらに思うので感情を移す側も、移される側も、世界を作り込む人々もみな全ての力が終結して奇跡的なシーンになったと思っています。

つまりはあのシーン、心がグッと掴まれるので私も本当に大好きです!(どさくさ)

 

・期待持たせてからの絶望が1番絶望だよね

海。光陰が草介に自分と一緒に生きていくか尋ね、草介の回答まで少し間がある。

光陰は「もしかして、、」って期待を持った表情するんだけど、草介に首を横に振られる。

そして波。期待を掻き消すような、絶望の淵に立たされるような、砂に書いた文字が消えるような、どんなに努力しても一瞬で何事もなくかき消されてしまう、光陰の孤独の象徴のようなシーン。このシーンも好き。ていうか文ちゃんのあの期待を少し抱く表情がめちゃくちゃイイ。掻き消し甲斐がある。数秒のシーンだけど、KinKi Kidsなら4分半の失恋バラードで歌ってくれると思う。

 

・診療所のシーンあれこれ

時計の針の音めちゃくちゃ気になる。

比丘尼様が人里離れて暮らしていることを表現していたり、ひたすらに時を重ねていることを意味すると思っていて。無機質に、コツ、コツ、コツ、ってただ重ねるだけの時間の軽薄さを感じてしまう。

 

・海の近くに住み続ける、そして海

当方千葉出身のためはじめのスクランブル交差点のシーン直後、「ここは!!!!海浜幕張!!!」とすぐに気がつき、その後ずっと海浜幕張だ…と思いながら観ていたのですが海の近くに住み続けることでとわと出会いやすい(原作より。とわは海に行くととても元気になる。人魚だから!海で大体のことは治癒するよ!)とか、草介が望むから、とかいろいろな理由があってあの場所に住み続けているのかなとぼんやり思うようになりました。

最初の海をバックに語りのシーンで、最後も海で物語は終わりを迎えるわけですが個人的見解では輪廻転生に繋がって行くことを示唆しているのかな〜?と思っています。

1回目を観た時は海だなぁ〜としか思えなかったシーンも、漫画原作でとわが死んだ後泡になる(人魚姫だ…)と説明されていることから、あのオープニングのコポ…を聴くととわが輪廻転生を続けてきた世界に引き込まれるようになって、まさに「映画に意味のないシーンなんてない」ということを実感しました。

もちろん、劇中の海をイメージした照明も大好きです。率直に幻想的で素敵だと思える。ひたすらに美しい映像。日本映画のこういうところ、もっと評価されたらいいのになと思います。

 

光陰よくないよそういうの!

舞に対して恋は熱病、1000年も人愛せるわけないっしょƪ(˘⌣˘)ʃとか本当にブーメランすぎる光陰。千年の孤独抱えてでも草介のこと大好きなのにね、と目頭を抑えました。光陰って何かと特大ブーメランを振り回しているキャラクターだと思っていて、まあ平安時代からの劣悪家庭環境の中でいろいろと歪んでしまっているのかもしれないのですが、、、

しかし細やかなところで光陰の優しさとか、孤独を表現されていたことが個人的にとても自分のことを話さない光陰をうまく表現していると思いました。小道具、おうちの霧箪笥とか。サボテンも長生きだもんね…と思ったり。選ぶ植物も長く付き合っていけるようなものを選んでいて、後でも話しますが洋服も長く使えそうな質のいいものを選んでいるように思えて。

孤独や朽ちる悲しさを知っているからずっと一緒にいられるようなものを選んでいるのかなとか思いました。

(てことは電球もLEDかな?10年は一緒にいられるもんね光陰…電池もPanasonicの青いやつかな…長持ちするもんね…)

比丘尼様も薬のすり潰す教科書で見るアレ(伝われ)とか1000年に渡って大切にしたいものと付き合っていることがめちゃくちゃ尊い。みんなものを大切にして、やさしくて愛がある人たちだ……

あと持ち物ではありませんが、草介がよく笑うようになる→とわの存在が、感情が草介に伝わる→やっぱり楽しそうな草介を見たらつい笑っちゃう光陰 不老不死なんてなければ、現代に普通に出会っていれば、きっといい関係性で3人楽しい時を過ごせたのではないかなと思えるところもこの作品の切なさを増幅させる要素だなと思っています。

 

・とわ(舞)の天才のモテ

まずとびきりかわいい。ぶっちぎりでかわいい。あざとさ万歳。あざとくしたいわけでもなくもうそういう枠の人類。ふとした表情はもちろんかっっっわいいんだけど、笑顔がとびきりチャーミング。1000年通して草介が好きで好きで忘れられないのわかる。そのうちの30日間、恋の始まりのずーっと楽しいところだけを100年ずつ繰り返していたら本当に100年頑張って生きていけるのかもしれない。

何より洋服がカジュアルだけど女の子らしさもあってかわいい。デニムに赤ニットとかデニムに黄色ニットとかシンプルポニテとかなんていうかシンプルに顔面と肌とシルエットが麗しい。

 

・そして、服の話

草介と舞の服がちょっと黄色トップス同士、ってリンクコーデになってるのも二人の縁を感じました。親密になっていくのが服で表されているのか、とわの選ぶ色が草介に移っていくような。最初の診療所が茶色のジジャケット?に青ニット、シャツ…みたいな服(ちなみにこの色味がなんとなく平安時代の草介の和装と色味が似ている)だったので、黄色着ちゃったりするなんて世界に彩りを感じている証拠だと思ったり。

でもあんなに一緒にいる光陰と服の系統が全く被らないところ、いかに光陰になびいていないかがよくわかる。つらい。光陰の服、好きだよ。

さらに、服で言うとラストの海で

光陰:黒

草介:茶色

とわ:白

なんだか3人の状況というか精神を表しているような配色だと思えて…光陰が真っ黒なのは罪の数が数えきれないので然るべき色、闇堕ち不老不死。草介は罪はそこそこに、でも人助けもしてたりするから微妙なラインで茶色なのかな。とわが白なのは異論ございません。そう考えると比丘尼様も白衣で白ですね!

もちろん平安からの踏襲で決まっている色かも知れませんが、だとしても平安から決まっている、変わらないもの、関係性だと思いました。

 

話は前後しますが、階段突き落とし前の山城ストーカーの服がなんかオシャレ(ただここは色々な人が「謎のワードローブ」と評している。私は割と好きだった)抱きついたりするからデートみたいな気持ちで服選んでるのかな?‥と考えるととても気持ちが悪い!参戦服(ライブに気合い入れて行く服)とは訳が違う。ストーカーがなぜオシャレして会いにくるのか。やばい、やばすぎる山城。茶店にいる時のセーターが年季感じてそれもそれでオシャレじゃん、とか思ったけどますますあのセットアップは舞に会うためのオシャレだったんだろうと感じられてやっぱりやばい。やばいぞ山城。(ものすごく褒めてます)

 

 

・大正以降の話

辰巳くんがよく「この作品は千年なので他の時代もあるし…」と話していて思ったのですが、、

まず大正時代。草介が治癒力を使って奇跡を起こすシーンが収められている部分、どうしてもこの作品が持つホラー要素のオマージュに思えていて、リングとかにあるような過去の映像というか。実際古びたテープに映像が焼かれているのもリングっぽくて個人的にテンションが上がりました。

その頃もきっとバケモノだと罵られたりして、その頃にはとわ由来の念力も目覚めていたのかな?と思いました。(原作4巻で牢屋に入れられてるとわがちょっと念力っぽいの出してる、ビリビリ)

この作品で草介のあの癇癪から発する念力がいつ産まれたのか繋がりが見えなかったのですが、とわの感情が移ったようにとわの能力が実は移っていた説が私の中では有力です。

そして大正以降、記憶を失って草介を看病しつつおそらく一人で生きていた光陰は戦争とかどうやって過ごしてきたのかなとも思うし、人に言えない方法でひたすら草介ファーストで生きてきたのだろう、と思いを馳せたら一層海での波ザザーッが千年の孤独を強めてきて辛さが増してしまいました。光陰、幸あれ。でも殺生はもうやめようね。

 

・いや、結局そこかよって思うけど作品において欠かせないのでは?の話

初見時、ちょいちょい記憶飛ぶくらい辰巳くんというか、草介の顔が良すぎて…

光陰ととわにわかるよわかるの気持ち。

そらぁキスするわなぁ!!!!!!

そらぁご飯いっぱい食べさせるわなぁ!!!

ずっと好きでいられるというか、草介以外いりません!一生草介、愛羅武勇!を貫き通したくなる。

 

めちゃくちゃどうでもいいこと:

とわが血の涙を流すとき「はいサイレン(ホラーゲーム。ビジュアルが怖いのでホラー苦手な人は調べない方がよい)を思い出し、きたよーーーーー!魔境入りきたよーーーー」という気持ちになりました。でもサイレンの屍人よりもずっとずっとあたたかくて愛と優しさに溢れてるとわに涙を流す理由がよく、よく、よーーーーくわかる、、、、

 

最後になりますが余談として少し。

当時は知っているだけでも舞台の連続からの次の舞台、その間に配信やらツアーやら何やらでもうファンでさえ忙しいのだから本人たちはきっと想像を絶する忙しさなのだろう…と思っていました。辰巳くんの映画撮影があった、ということをその後知らされることになったわけですが連ドラかな〜とかぼんやり考えていた中でまさかの世界の浜中文一との初主演映画と聞きめちゃくちゃ嬉しかったことを今でも覚えています。主題歌の発表の時はなぜか明け方目が覚めて、すかさずSNS観て特報解禁されてて、とりあえず観たら聴いたことある声が流れてきて…主題歌になるなんて想像していなかったので、寝ぼけながら幻聴かと思ったり…

いろいろと書きましたが漫画、舞台、映画と繋がっていくこの作品を語る上で、(まだまだファン歴の浅い私ながら)ここまでの人生の積み重ねがいかに大切で、大切なものなのか。思い出とか、記憶とか、大切にしておきたいものをいつまでも守っていきたいと思える気持ちが目覚めるような…作品を一貫して受け取った時に感じたこの感覚を書き残しておこうと思った次第です。まとまりは無いですが、私なりの思ったことや考察やら何やらでした!

 

そして最後になりましたが改めて…

素敵な作品と巡り合わせてくれて本当にありがとう!ふぉ〜ゆ〜!