東京流れ者ようやく観劇いたしましたーーー!
やったーーー!みんな大好き(私調べ)・闇持ち福田悠太のターンだよー!やったー!
もはや福田担の辰巳雄大さんによる「こんな福ちゃん見たことない」という感想(4/13辰湯)も出たところで私も観劇した上で筋金入りの鬼であると感じた描写とそこにぴったりとハマっていく鬼才・福田悠太を勝手に述べます!失礼します!
恥ずかしながら私は原作曲の予習のみで映画は観ていないため映画で描かれてたら申し訳ないのですが、まずは哲の過去を整理します。
・裏社会への入り口
福ちゃん演じる主人公・本堂哲也、過去に推定DV父から母を守るため父を殴り殺す
→警察にめちゃくちゃ追われているわけではないと見受けられることから、おそらく少年院には入っている
→出所後流れ着いた先がおやっさんの元。
不死鳥の哲と呼ばれるくらいなのできっとボコボコにされても頑丈!何度でも立ち上がる!それが買われて活躍したと思われる。そして背中に不死鳥か鬼がいるからと思われる。いや、親殺しの時点で鬼入れたのかな。阿修羅もかな。全部かな。全部だな!白シャツの下に私には見えました。心の目で。包帯姿になった時に背中の不死鳥と鬼と阿修羅と目が合いました。※虚妄です
この過去を通して大切なポイントになるのが哲の信条「女に手を出さない」
いろいろヤクザ映画観てきて女に手を出す系の悪ヤクザに対しいい「まあマシヤクザなのでは…?」と思わせられてしまう2枚目っぷりなわけですが哲はもはや自分のことを「優しい」と思ってる節がありそうなのが哲のヤバさだなと思いました。でもブスって言ってる哲。ひえー
・哲と女
先述した「女に手を出さない」の他にも「俺はただ千春さんと一緒に……」と他に何もいらない、ただ好きな人と平和に過ごしたいだけなのに。という考えのもと人を殺しているわけで…
自分本位でしか考えられてないし、自分の中の鬼と対峙せず逃げることで足を洗おうと考えていたならば、仮に千春さんと2人でどこかへ逃げても同じことを繰り返し続けてしまうんだもうな…と容易に想像がつく。
何せ男前だからキャバレーでの一件のように飲みに行った先の女が秒で恋に落ちちゃってやれ俺の女に手出しただの一生トラブルに巻き込まれるのが哲…(健が「俺たちはトラブルが向こうからやってくる」って言ってるからまあ健も7MEN侍にいそうなくらいかっこいいし…いるし…侍の魂だし…)
ラストで「女がいたら歩けない」と言うのは哲なりの大切なひとを守る最後のやさしさだと思えてヤクザ映画特有の哀愁を感じる「あばよ」に繋がっていくのかな…と感じました。
ちなみにキャバレーで飲みまくってる哲を女性たちが遠目で見て狙い定められて声かけられるっていうところを観てました私は。かっこいいよね。わかる。
・哲はどこへ向かうのか
本作はミュージカルなので歌って踊ってちょっと笑えるシーン(笑ってもいいと許されている箇所が当社比0.00002%くらいの感覚)があり、
哲ソロ曲にて手のひらを下に向けて何かを掬い上げて放つ的な振り付けがあったような気がするのですがヤクザ作品でよく「お勤めご苦労様でしたァ!」する時みたいな、おひけぇなすって!みたいな。手を上げる振り。
人生誰かに決められたくない。って自分が貫きたいはずの仁義(倉田組に骨埋める)だけどそれをパッと天に飛ばしてしまう流れ者のSAGA〜〜…
哲(福ちゃん)のダンスは哲の理想とする優しさとか包容力、愛を感じたのですが(あめんぼのよう流れるようなステップはそれもまた流れ者〜って感じでしたが)
歌声には不器用ながらまっすぐな性格を感じて
そしてアクションにはこれが!鬼の!哲!!!!俺は!すでに!修羅!!!をびしばし伝えてくる。パンチも技も激重。カーッ!
これが渥美さんのアクション…なんか強かった…これまで観るなら殺陣が多かったし乱闘シーンってドリボくらいしか観たことなかったからとても衝撃的だった。ためらいがない。
撃たれそうなら自分に向けて相手を怯ませるとか、闘い方が鬼だった。。
で、劇中気になったセリフがあるのですが
例えば消費者金融・吉井商事の社長が命の恩人である倉田組のおやっさんに「閻魔様だって見逃してくれる」みたいなあくまで地獄行きを前提で話しているのに!
死の淵を彷徨った哲は「ここが天国?」とこぼす。これだけ人の道を踏み外しておきながらまだ天国に行ける、(それだけ信念のもと真っ直ぐではあるとは思いつつ)天国基準からはもう外れてしまっていることに、哲は気がついていない。
仮に天国だとしても突き放されているし、天国から地獄行きを言い渡されたシーンなのかなって今になって思います。
とにかく本人なりにやさしくできるところは優しさを持って生きようとした哲、スマホこそいじってるけど昭和日活映画の男でした。ブロマイド欲しかったな…と思ったけどパンフがほぼブロマイドなので願いは叶いました。レジェンドステージ各位ありがとうございます。
上の席の民こそわかることなのですが、ラストシーンで哲は陽のあたる千春がいる道から退いて、また陽の当たらない場所へ流れていく…
なんかこのエモというには言葉が足りないラストが暴れまくってサクッと去ってしまう虚しさがやけに胸を打ちました。(銃だけに)
少しだけですが本高くんの賢さを知った上でのあの「バカ」呼ばわりされるセリフの面白さとか、いろいろと足りないのでまた追記するかもですが面白かったです!
思い出したので追記:
最後の哲無双の時に照明で血を表してて殺された組員の中で殴られて血みどろになった哲がまた起き上がって立ち向かってくるの、マジでホラー映画並だった。新感線だったら血糊タイムだったんだろうな〜〜〜こわいな〜〜血みどろ福ちゃん×メタルさん怖いな〜〜〜〜!
その中で自分を鬼だと言い放つ哲〜
健に対して「お前は俺と違う」って言ってるのも哲が足を洗うと言った兄貴を信じてるのも仁義オブザイヤーなんだけど、やっぱビギニング哲を知る人間(兄貴とかおやっさんとか)は殺そうとしてくるあたり、哲を恐れているし鬼だと思ってたんだなあ
でもおやっさんはそんな哲のことをずっと信じて愛を捧げたわけだけど哲への愛<娘を守りたい父としての愛が最後の言葉として残されても唯一自分に愛を教えてくれた人としておやっさんについていく哲〜〜〜〜〜〜
ここからは書ける限り役者さんたちについて!
まずぽんさんはドリボで見かけた以来でしたが滑舌も良くてダンスもなんか今ドキな感じで普段ふぉ〜ゆ〜ばかり観てしまう私にとって新鮮でした。果敢にアドリブに挑む姿、もっと舞台と場数踏んで駆け上がってほしい!歌もよかったし数学インドアかつ魚なイメージしかなかったけど案外こういうバイオレンスな空気とか、アツい役合うんだな!というか、それだけ技術があるってことですねすいません黙ります私は素人です単純に感動しましたケンのソロで最後に流れ星流れる演出好きでしたありがとうございました⭐️
千春さん役の川村さんはバレエ出身!って感じのスタイルの良さでヒロインの佇まいでしたなんか本当に同じ人間と思えない生命体として生きているので観させていただきましてありがとうございます、の気持ちでいっぱいでした。
今月からアニメ主演やっていらっしゃるんですね?!すごい、多忙…風邪引かないで…(誰)
個人的に庄内パートの花笠〜コメディ部分〜アクションの切り替えがめちゃくちゃ好きでした。うわーそろそろヒヤッとするのかなーーあーーやっぱりーーー!みたいな。
武藤晃子さん演じるキイサラギィウォトゥハ姐さんの乱舞への切り替えが凄まじくて正直乱舞担でした。でもへべれけ哲も大好きでした。目が足りませんでした。悔しいです。
目が足りないといえば五十嵐さん演じる吉井社長のライトなしの中過去を述べ続けるところ。主軸の話が進んでいるのにそっちに集中しちゃってもうマトリックスみたいなことしてて(銃止めて掴んで落とすやつ)脚色甚だし過ぎてめちゃくちゃ愉快社長だったからこそ最後までカタギなりの仁義通したり辛かった…
ヤクザ映画あるあるだけど、仁義通す系カタギの人死んじゃうからつらい。
かたやカタギになれない人・梅谷さんの豹変っぷりもめーーーっちゃ怖かった!舞台ってこれだからやめられないだよ〜めちゃくちゃびっくりして新鮮なことばかりでとてつもないエネルギーがそこにあるんだよ〜〜岩戸さん、めちゃくちゃ良かったです。
田中くんの碕さんは「誕生日プレゼントに福ちゃんからスタバカードをもらった人」っていう情報だけで挑んだのですが、しょっぱなの「ズラからるぞ!」からヤクザムードを作り上げてて痺れました。バイオレンス開幕でーす!(でもちょっと笑かすよ✌️)みたいな。
序盤のキャラクターからセンセイにアニキを殺すか殺さないか問われた時に何もできないあの空気まで持っていけるところから察するにものすごい人なんだと思い自分の知識不足を恥じました。すみません!
メタルさんは愉快な関西のアニキ(ふぉ〜ゆ〜と面識があって新感線のひと)ってイメージだけだったのですが想像の10倍大きくて怖かった。(役が)たぶん何かしらでお見かけしたことはあるはずなのですが新感線長く観てないので時間見つけて履修しようと思います!
アクションはいかちいし、コメディの間も怖いと面白いのバランスが絶妙でグッと引き込まれました。
で、メタルさんを司る麻央さん・否、麻央様。
わたくし宝塚男役出身の方の持つ色気に撃ち落とされがちなのですが今回ももれなく堕ちましたありがとうございます。力のギアとギアを上げた後の馬力がめちゃくちゃ強くて覇気感じた。たぶんすごいチャーミングな方だとは思いつつ劇中でのいい悪役っぷりとそれまで作ったイメージを最後ぶち壊すまでが痛快でした。かっこよかったです。好きです。
あと、石坂さん×天宮さん人生で1度でも観劇できて感動しました…石坂さんの可動域と渋さのギャップがありすぎて脳の処理が追いつかなかった。オープニングは福ちゃん⇔石坂さんとダンスを焼き付けるように観ました。かっこよかった〜〜〜
雨宮さんは歌がシビィ上にとてつもなくうまい。あの渋めの声を出しながら歌詞がはっきり聞き取れる経験値と鍛錬を感じて自然と拍手がワッ…と出るあの感じ。
アンサンブルのみなさんもみなさん芸達者すぎてもはやアンサンブルと呼ぶのは違う気がする、何役もこなしているバケモノ?鬼?いや、天才たちだと思います。
アクション・ダンス・歌・ラップ・芝居・早着替え・おびただしい量の小道具・転換…素人視点でこれだけあるのでたぶんもっともっとすごいんだと思います。BEPPIN!
今回も福ちゃんきっかけではあったけど、ものすごくいいものを…いい役者さんを…いい座組を…体感させてもらいました…
今日で最後だったなんて悲しすぎる〜〜あ、あばよ〜〜〜〜〜〜😭