そもそも、今回のふぉゆ棒、東宝×ふぉ〜ゆ〜からインスピレーション受けてるというか、リスペクトがあるというか。
梅棒さん側から「ふぉ〜ゆ〜の作品作るならこうしようぜ!」みたいなメッセージがめちゃくちゃ練り込まれている気がして、まだまだまだファン歴の浅いわたくしですが、ふぉ〜ゆ〜のいいところを存分に引き出しつつ、こういうふぉ〜ゆ〜も見てみたかったよね!という梅棒さんの粋すぎるご厚意大いに賜りました結果もう脳内でず〜〜〜〜っと使用楽曲が鳴り響きっぱなし。
粋なことって?と考えたとき、例えば要所要所に刷り込まれているような感覚があって、あからさまに表現するより「愛」が濃く、おいしく感じられるし何より楽しいな…って思いました。
例えば小道具もそうですし、
今回のラストが「俺たちに明日はある」、SHOWBOYのラストは「俺たちに明日はない」とか。
主題であるOnly 1, not No.1もwelcome to 〜って歌ってて、SHOW BOY(ウェールカムトゥショ~~~~ボーイ)と一貫してお客様を歓迎しているスタンスを貫く感じとか。(たぶんこれは東宝さんの魅せたいふぉ〜ゆ〜であるとも思いますが)
オマージュやらなにやらきっと気がついていないこともたくさん散りばめられている、目が何個あっても足りない。まさに生きている演劇、曲尺という同じ枠組みの中なのに…凄まじいパワーでした。
繰り返しにはなりますが、ふぉ〜ゆ〜と踊るならこういうことがしたい!って、梅棒さんからの愛がめちゃくちゃ伝わってきて、ふぉ〜ゆ〜の発言からも「梅棒さんとやりたい!って思ってたから嬉しい!」という気持ちが本当に相思相愛、出会うべくして出会ったんだろうなと思うばかりです
そんな中で今回のふぉゆ棒、松崎さんと越岡さんが物語の主流だとわたしは思っていて、
SHOW BOYは福ちゃんを話を主軸に個性的なキャラクターが出てくる、って感じでしたが…(そして盛大な伏線回収を辰巳くんがするイメージ)
茶太郎について大いに語った(でもまだ足りない)(けど細かすぎて伝わらないし伝えるのは野暮すぎる茶太郎)なので、茶太郎はも〜いっかい!という気持ちになったら書きます。
まあ、、福ちゃんからのプチ情報のおかげで書く気満々ですが…
長くなりましたが、同級生であり今回の主軸として駆け抜ける廻と犬太について、述べていきたいと思います。
龍は東京ラブストーリー(?)なのでまた改めて。
さて、まず言いたいのは、
廻くんって入ってもう少ししたらすぐNo.1になったのでは??もしくは、実は全体を見渡すその器量を既に買われていて電撃おじさんも一目置いていたのでは?犬太もそんな廻の才能を本能的に見抜いていて、着いてきたのでは?ということ。
そして実は、廻くんって描かれていないだけで学園のカリスマだったのでは?????
優しいし、細かいところまで気持ちを巡らせてるし、小回りが効く。
端っこに座るお客さんをおもてなしするし、、経理業務もこなすしそんな多業務一気に引き受けるなんて!なんてデキる男なの廻くん!
どちらかと言うと黒服になったらとんでもなく頭角表しそうなのにあまりにも見た目がいいからプレイヤーでもある、それが廻くん!という私の認識に至りました。
今人さんが王道テレビで「一番普通の人」「お客さんが感情移入しやすい」と話すのはビッグになりたい!稼ぐぜ!という気持ち一つであそこまで動けるのが一般的、という考え方なのかな、と思っています。
思考はスペシャルだけど相手の気持ちわかってこその人気ホストであることは間違いないと思うと、廻くんは普通の子である故に気配りができる人だろうな、という個人的見解。
普通だから、みんながついて来る。普通だから、相手を思いやることができる。
シンプルに言えば廻くんはブレーンであることが向いているんだとバドミントン〜配達員〜ホスト下っ端シーンで描かれていると思いました。
配達員のような、とにかく個で動くっていうのはあまり向いてない、個で動いてお客様を呼び込むのもあんまり得意じゃない。
でもタッグを組む犬太をコントロールしたり、全体を見てお客さんを楽しませたり、空気を読むことは得意。楽しい空気を作り出して、何より、おもてなしして相手が喜ぶことが大好きなんだろうな、、、って。素晴らしいほどに越岡さんの魅力そのものだなあと思いました。あの場がパッと明るくなる感じ。でも、時には折れてもうダメかも、なんて時もあったり。
たぶんここが存分に描かれるから純情の時の廻くんって健気でかわいい。
松也と出会って目標が見つかって、嬉しくて、うおおおおと駆け抜けていくような。
でもきちんとお客様のことも見ている。揺れ動く廻、からのフィアンセになりたい…っていうのがもうたまらなくイイ!
ここでわたしが今回1番大好きなフィアンセになりたいのシーンについて熱く語りたいと思います。
まず、曲がイイ。
出会えてなかったなんて。ミッチーの曲で1曲でも素敵な出会えたこのご縁がまず嬉しい。おかげさまで2022年わたしのプレイリストtop10入りです。サブスクで2015年ver(舞台で使われている方)(配信のみらしいですね、それは知らなかった)が聴けるのでぜひ!
このシーンの何が好きって、最初はえっこれって○ーランドじゃんwって笑えるシーンなのに、最後には廻くんに気持ちが釣られて切なくて苦しいシーンになっているところです。
「フィアンセになりたい」の歌詞を読み解くに決して結ばれることのない2人が強く惹かれあってしまうというもうミッチーありがとう案件。
廻くんは言葉よりも確かなもので松也に憧れた。けれど、もっと確かなものでオーランドに心酔し、輝きを増す松也を見て「僕より楽しそうな君を」見て、苦しい、でもその理由ももはやわからない。
甘い言葉を囁きながらオーランドは松也をヘッドハントするわけですが、
ただ松也を引き留めたい一心でなんども食らいつき、セキュリティをなぎ倒し、何度転んでも「待ってくれ」と叫ぶ声が聞こえてくるような。
行くな、頼む、なんで、、、、、と。
最後の「もうはしゃがないでこれ以上」からの廻くんの全力のステップ、嘆き、戸惑い、がむしゃらで美しさよりもとにかく情熱を伝えるんです。(なのにその姿が無性に美しくて、永遠に「とーもーだー」の裏拍4カウント見ていたい。。。)
それに対していつまでも優雅に舞い、2人の世界かの如く松也ローランドの2人だけに照らされるポップな照明。
廻くんが願えば願うほど、孤独を感じさせる…ダンス・表情・曲・照明…すべてで心の距離を描くこのシーンが本当に、本当に大好きです!
さらにこのシーンを好きにさせる理由が
夜の街の女王であるクレアから「そんなことで諦めるの?」とハッパをかけられるバーのシーンに移ること。
廻くんに対し、もうこの時点でクレアは何かピンと来るものを感じていたのだと思います。
というのも、廻くん、諦めが常に悪い!ずーっと諦めない!バドミントンの大会も、配達員も、ラーメンを被ってもこんちきしょう精神かの如く食いしばってまた立ち上がる。
松也に心奪われた時も、食い下がって、認められる。
そしてその松也を引き止めるために何回も何回も人を松也に待ってくれと頼む。
そんな廻の心がポッキリと折れてしまった時に出てくるのが、犬太なんです……
じゃあ一緒に作ろう、探そう、と落ち込み座り込む廻のまわりをくるくると、寄り添ってくれる犬太。何度も突き放そうとも、犬太は絶対に諦めない。煙たがられたとしても、信念のもと、決してあきらめない。酒蔵の御子息…さすが1年で新製品を生み出せるくらいの天才…相当しぶとい廻の倍、決して折れない犬太のまっすぐで素直な心が人々の心に触れ(touch me…)、運命の歯車を変えていくわけです。
ここでもSHOW BOYで言うところの「ヤルシカナイネ!」が「やれば、できる!」に繋がるところもとても粋だと思っていました。
東宝さんSMGOの精神力強い〜!
そしてかなり飛んでwhite knightにとっての最大の危機を描く「カナリヤ」では一度唯一どうしたらいいかと揺れ動く表情を出してくるザキさんのお芝居がも〜〜〜〜〜〜〜たまらないのなんのって
時に妹を案じ、きちんと仕送りもして、正直結婚するなら犬太みたいな人がいいって思える、それが犬太の魅力。ねえ、犬太ってきっと………white knight唯一の(客が勝手に)色恋営業ですよね………だって絶対やさしいもの…
そんな犬太が連れてくるのが茶太郎、というのがこれもまた個人的にたまらない部分です。
茶太郎が落ち込んでいる姿(芸人コンビ解散)を実は知っていて、それを見ている上でぜひ一緒に働こうとオファーできるその嗅覚がすばらしい。単に人が見つからなかった説もありますが、きっと犬太だけにニオイ本能的にを嗅ぎつける。
茶太郎もお笑い以外を考えられなかった中で「笑顔にする仕事」という共通項を見つけられたわけですから、廻くんが広く気を利かせる「鳥の目」であるならば犬太くんは細やかな「虫の目」…なんてすばらしいチームワーク…
でなかったらおばあさんのことを救ったり、相手のことを思いやることなんてできない。
犬太は当たり前のことだよ、と常人では到底できないことを自然とできるから、どんなにおっちょこちょいでも愛されていく理由なんだろうな、と思った次第です。
そしてなによりもしなやかなダンスが犬太の役柄にぴったりで、ここでも梅棒さんの粋な計らいを感じました。なんだかそっと優しく寄り添うようなあたたかさ、スマートさのある動き。秋田、行ってみたい…秋田、いいところなんだろうな…
そしてここで廻くんの視点を「鳥の目」と表現しましたが、これがわたしの考えではカナリヤという選曲につながります。
そもそもカナリヤはNEWSが3人になってからの楽曲なんですね…
white knightが3人、もはや分解しかけた時に使うと言うのはそりゃ〜小山くん見てよ!って感想になるわけです。
(小山慶一郎さん観劇してくださってありがとうございます)(ふぉ〜ゆ〜は普段はきちんとセリフがあります)
飛び方を忘れたカナリヤは廻くんのこと、
そして4人の視点が混ざった表現をしていると思っていました。(もちろんたくさんの受け取り方があると思います、わたしもこんなことい言いながら別の意味もあるな?とゆらゆらしています)
廻はいつも自分に対して「俺がもっとがんばったらできたはずだ」とバドミントンからず〜〜〜〜っと自分を悔いて立ち上がっていたなあ、と。
「幸せってすぐそこにあるようであると思うたび見つからない」
いつもは頼りないなんで思える犬太がドキッとするようなことを言う、
きっとそれでいいと言いきれる強さが僕にあったなら、と廻は悔やむ。
茶太郎のことを何も理解できていなかった、と。さらには龍の苦悩も、またwhite knightがバラバラになってしまう、と。
改めて茶太郎の状況を知ってしまうからこそ、一層後悔もあったはずです。
そしていつも誰よりも立場を遠くに持ち、空を飛ぶように全体を眺める廻は自分を「臆病なカナリヤ」だと例えるわけです。
目指したい場所はあるのに、現状から脱却はなかなかできない(最初に配達員で失敗し、white knightへ来た頃の廻くんそのものですね)
たしかに、追い詰められたら努力はするけど、0から始める勇気はない、、
カナリヤは警戒心が強いという性分なようで、飛び回るように行動力があるようで、実は臆病、という廻くんを的確に表現しているように思えます。
そして、サビの「大丈夫と泣いている」のは全員なのでは?と思いました。
茶太郎はいつものあの調子で「大丈夫」と笑って、隠れて泣いて
龍は自分の守りたい、大切にしたい人…茉莉花に背を向けて「大丈夫」と立ち去って泣いて
犬太も悟られないように笑顔で「大丈夫」と言いながら泣いて
そして廻は言い聞かせるように「大丈夫」と言って涙がこぼれてしまう。
奇しくも4人を引き合わせたのが「大丈夫さ」なので案外この言葉は重要なんだろうな、と書いていて思いました。理由なんてないけど、楽しかったらいいじゃん!それがwhite knightの強みだと…
そして大丈夫、の言葉の裏にある本心がコンテンポラリーで表現されているんだと思いました。
これがふぉ〜ゆ〜の真髄。ひとりひとりの色でコンテンポラリーを踊りこなしてしまう、役に乗せて、自分の色も載せて、そして劇中で表現してこなかった感情を、踊りに乗せてしまうその力量が涙なしでは見られないこのシーンの最大の魅力だと思っています。
最終的に全力でぶつかって、今まで以上のwhite knightとして帰還するわけですがお金が必要なことなんて知らなかった犬太、きっと何かあっただろうがそれを言わないことに腹を立てていたであろう龍、そしてついに茶太郎のありのままを「それでいい」と言い切れる強さを得たnew 廻。
もちろん、犬太だけの力ではありませんが、あと一歩が足りない、臆病な自分の運命の歯車を廻すきっかけを与えたのは他でもなく勇敢でまっすぐな犬太の力が大きかったのではないでしょうか。まあ、犬太が伝えたいことって「やればできる」っていうシンプルなメッセージだけだと思いますが、根拠のないような自信って時に自分や誰かを救ってくれると思うんです。
そういう力が、アイドルにあると思うんです。
だから、梅棒さんはきっとふぉ〜ゆ〜の確固たる実力をベースに、とは言ってもなんだかわからないけど楽しくて仕方がなくて無性に元気になる、根拠のない、言葉よりも確かなものを、ノンバーバルというまさに「言葉抜き」にして表現し、ここまでの感動を与えてくださったのだと思いました。
最後になりますが、
この役を越岡さんと松崎くんが演じる、というのが今回の大きな挑戦のひとつであったと思いますし、それぞれ主演作品を経験し、時にコロナ禍に悩まされて、苦難を歩んだ4人による「もうこれ以上がどこにあるの!」と思わせるくらいプロフェッショナルなふぉ〜ゆ〜の11年目のめちゃくちゃかっこいい、今後も一層目が離せない、最高の公演でした。
そして、ちらほらと梅棒さんの作品に行くとふぉ〜ゆ〜のファンの中でも耳にします。
才能の権化・今人さんをはじめとした、日本にまだまだまだまだいらっしゃる素晴らしき才能と表現に出会えたこと、本当に3939で〜す!
しれっとURL貼っておきますね。
https://www.umebou.com