いふいふほぼほぼもしもし

低燃費オタクの脳内です

見えない世界を観て思うこと〜午前0時のラジオ局備忘録〜

3/11に2回目の観劇、私にとってのラスト観劇をしてきました!

本日大阪公演最終日、チケットあるみたいなのでやさしい気持ちになりたい方、愛について考えたい方、そんな深く考えずなんとなーくお芝居を観たい方…ぜひ京橋へ…松下IMPホールへ…!当日券でぜひ…!

https://twitter.com/am0_radio/status/1636351611596419073?s=46&t=RhOLmmhR-b5KzDVjdXNX7w

 

そして1回目のブログはこちら

https://tanukorodesu.hatenablog.com/entry/2023/03/05/014336?_ga=2.125693578.1026207204.1678748477-1592812972.1677947511

前回からちまちま原作を読み進めましたが、ちょうど最終章だけ読めないまま観ました!その後すぐに読了しましたが…

まず改めてこの作品の口コミ話題力?と呼ぶべきなのか、ふぉ〜ゆ〜が好きなotomodachi界隈ではこぞってリピートしていたり、やっぱり観に行こうかな?と当日券で観劇したり….リピーターチケットがこんなにも並んでいたり。

やっぱり舞台も、ラジオも、Live感のあるものは素晴らしいと思ったので心のうちを書き残したく、2本目のブログを書くに至りました。以下はまた私の備忘録ではありますが、書き残しておきたかったので記しておきます。

 

【本を読んで舞台を2回観て思ったこと】

①つめた〜い ところも あったか〜い

みんな重い思いの時間に涙ズビズビして、会場があたたかい。物語もあたたかい。でも、誰の心にもある「ひんやりとつめたい部分」を抱えて生きていく、届けていくことを選んでいく。

②今観ることがぴったりすぎる

出会いや別れを経た年度末にぴったり、まさに3月という気候(お昼暑いくらいで夜はひんやり) も味方していて、劇場もよかった。博品館という劇場も、きっと大阪も長崎も。

博品館はこじつけと思われるかもしれませんが劇場内がラジオブースっぽい。ブースの外から登場人物たちを眺めているか、もしくはリスナーの気持ちで参加できてああ〜おもしろいな〜最高だ〜って今も目をぎゅっと瞑っては余韻に浸ります。それに、何よりも博品館の空気が大好きです。銀座のなかで銀座らしく、銀座の中で銀座らしくない。そんな博品館が大好きです。

それに、原作自体は6月で、雨が似合う作品でもありますが舞台版はこの時期、この気候の中で劇場に向かい、春の訪れを香りで感じることまでがこの作品の素晴らしさに感じます。まるで日常とこの作品が溶け込んでいくような、本当にどこかで番組が放送されているような気持ち…そんなことまで考えるくらい、板の上に登場人物たちが生きていて(時々死んでて)余韻にいつまでも浸っていたい。

ラジオって現場にいないと聴くことしかできません。レポがあっても、今は配信もあったりしても、やっぱりどうなってるかがわからないラジオが大半。3/18のぴたラジで福ちゃんが「ラジオをどう表現するか」について話していたけれど、普段見ることができない風景を表現しよう!と努めてくれた努力がきちんと伝わってます!とここに記しておきます。

浜中文一生田斗真がライバル視する男〜

新人アナウンサーにしてはフレッシュさが足りない、という舞台ならではのセリフもありましたがそれでも新人ぽさ、不慣れな感じ、着実に努力を積み重ねていく姿を観客として、リスナーとして見届けていたせいかラスト近くには「初回から聞いてますけど?ミッドナイトレディオ大好きですけど?」という顔で観劇しておりました。文ちゃんのお芝居、数年前の50shades! 以来だったのですがコミカルさとかもありつつどこまでも裏切らない、裏切るどころか想像のはるか上を軽く飛び越える様な突き抜けた輝きで…これからの映画とかお芝居がもっと楽しみになりました!特に、文ちゃんのじろちゃんver、声の高さとか話し方をコピーしていてものすごく自然で。1回目にはそのコピーっぷりとか、役の切り替えを感じずに過去の景色を何の説明もなく観客に理解させる力が強くて、この作品におけるひとりひとりの表現力の高さ、技術力がとてつもないものなんだと2回目にして漸く理解することができました。この後も述べますが、みなさんターンするわけでもなく音が入るわけでもなく自然とそれぞれ違う役に入っていく。まさに憑依されているのかも、と思えるような自然さ…

④大河原恵さんというひと

発表された時、プロフィールを見て、そして写真を見てただならぬオーラに「この人のこと絶対好きになる!」と思っていました。そして初回に観劇したときに、成長していく佳澄ちゃんと、(あまり言うとネタバレになるのですが)様々な顔、それぞれの人としてふわっと入り込んで、世界をガラッと変えてしまう。そんな姿に引き込まれて、もっと大河原さんの表現を観たい、知りたいと感じるようになりました。原作にもある表現で慣れてきたかと思ったら手が震えている佳澄…という部分。よく見てみたら手がぷるぷると震えていて。ひとつひとつの役を丁寧に落とし込んでいるんだろうな、私、大河原さんのことめちゃくちゃ好きだな!と思いました。あの文ちゃんに対しての間の取り方も絶妙だし、きっとまたすぐ別の作品で観られるんだろうな、とわくわくしております。素敵な女優さんを教えてくれてありがとうございます!

⑤頑張り屋さんあおいを守りたい

道上さん演じるあおいさんのシーンが胸に突き刺さりまくったのは前回のブログでも書きましたが、1人の人間を全力で生きる姿にものすごく胸を打たれたんだなと2回目にして自分の中で納得しました。原作にあった一説であおいが男性恐怖症にでもなったのかと自身を疑うシーン。仕事を頑張りたいのに頑張れない日もあっただろうにあおいちゃん、あおいちゃん本当に偉いよあおいちゃんみんなに元気を与える仕事してるんだねきっとお母さんはずっと見守ってるし、父親のしょうもない一連の姿見て天国で知っとるわいとだとか言ってるんだろうな、いや、父親はもはや無視されてるかもしれない。それに、あおいが「男に生まれたかった」って話すのもものすごくよくわかる。同じ条件なら男の方がそれなりに身体が強くて、せざるを得ない心配やもいらない。

原作から感じたあおいの強さと弱さがそのまま伝わってきて、1番感情移入した人物でした。道上さんにとってこの作品がはじめての外部作品だとお見かけしたので勝手ながらがんばれ〜!と見守りつつ…本当に好きな役でした。。

⑥ッぱち!ぶりの後藤さん

憎めない監督でした。。なんならとても愛されている素敵な人だし、だからこそもう一つの顔を、悲しんでいる、嫌悪感を感じている相手の感情に入り込みたくても入りきれないような。でもやっぱり笑ってしまう。なによりも私は後藤さんの話し方とか声が好きだと改めて感じました。何だか諭されるんだけど優柔不断さもあって、頼りない感じに聞こえるあの声が好きだと思いました。声の中に「愛情」っていう要素がぎゅっと詰まっているような。もちろんコメディの部分も肩の力が抜けて、この作品の緩急の「緩」と絶妙な上り坂を繋ぐ、ナイス中継ぎ。後藤さんのシーンからさらにこの作品のあたたかさが強まったと思っていて、出演シーンは全体の中で少なめですがなくてはならない存在です…

⑦やっぱりすごいよ深沢さん

先述した「緩急」で後藤さんが「緩」なら深沢さんは「急」でした!叫んで、コメディ要素を強めて、時にせつなく、深く大きな愛を随所に絡めてくる。足を振り上げるシーンで見るたびにハラハラしつつあれだけ面白いのにしんみりとする空気にもぴったりとハマっていく姿。今も思い出しても笑えてきて、原作を読み返してもクスッとしたり、声も何もかも深沢さんで再生されるようになりました。(原作と当てはまらないと思う方もいるかもしれませんが…)そのくらい局長としての深沢さんが魅力的で、沢山笑いました!深沢さんがいなかったら危うく泣きっぱなし、メンタルが落ちたままだったと思います。底抜けに明るいあの声ももはや恋しい!

 

…というわけでここまで書き連ねたわけですがいずれにせよ福ちゃんの魅力は近くでも引きでもどちらでもあの儚さと優しさを感じることができました。今日はお天気もいいから私も大阪にいたら京橋からそのまま城公園行ってスタバでコーヒー買ってお散歩したかった!

まだ長崎公演もありますし、どうかどうかこの作品がたくさんの人々に届いて愛とかやさしさとかこころに棲みついてしまったつめたさがあたたまって、いきますように。