いふいふほぼほぼもしもし

低燃費オタクの脳内です

ウィングレス〜ピンポイントな初見感想〜

【まえがき】

終わらない仕事、重なる負担。

嫌になって、早めに上がって、新宿へ向かいました。なんか初日に見に行けそうな時ってなかなかないし、これは行くしかない、とりあえず行ってみよう、と思い切って当日券をポチッとしました。3時間前まで予約できるのめちゃくちゃありがたい。です。僅かながらの私の観劇回数の経験値から「だいたい2回見返したくなりがち」だと思っていた、というのもあります。個人的にはまさに2回目が今から楽しみです。どんな表情なんだろう、だとか戯曲本を購入して流れを知った上で見る世界はまた違う。

バスタオルも買いたかったし(新宿高島屋のファブリック品揃えがたまらなく好き)。

そして無事に買えたオシャレなバスタオルたち。バスタオルをいくつか下げて「救う」ことを考えようといざ参らん。

 

【本編について】

大体が楽しいお芝居!舞台!って感じだったけれど、どうしようもなく自分に突き刺さったというか、心がビタッと貼り付くような、そんなシーンがありました。

今回タイトルにしたピンポイントの部分、それは「母親よ自分を責めるなそして私に謝ってくれるな」ということ。

 

--ここからは個人的な話です。--

つい重ねてしまったので、初見の感想だし述べさせてほしい。

私の母は強く自分を責めた時期があった、正直今も責めと日常の揺らぎを生きている。

娘として、私は母親に謝って欲しいなんて思ってない。ただひたすらに母が元気になる、当たり前のように好きなものを好きと言い、嫌なものは嫌と言い、笑ったり、泣いたり、すぐ寝たり。そんな日常を強く願っている。

なのに、母に何度も繰り返し伝えても「私がバカだったの」って泣き叫ばれる、その時期が1番辛かった。田畑さんの役はスピリチュアルにハマることで救いを求めていたわけだけど、私の母は自分を殴ってしまうタイプで、私は幸いにも実際にはそのシーンに立ち会ってはいないけど、いや、でも、記憶から消してしまったのかもしれない。そのくらい、愛する人に言葉が伝わらない、想いが届かないことが辛いとそんな経験があった。

もちろん、救われたいがために死んだ父(私の祖父)と話したいと言って占いに駆け込んでいた時期もあるけど知らん人の近くに行くより墓行って声聞こ!!!!!って説得した、いるわけない!って突っぱねるよりもああいう時は「じゃあどこならいるんだ」って居そうな場所に行くのがベストだと私は思ってます。

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一連のシーンで私がつい泣いてしまったのは、感動して、ではなくて悔しくて、、という表現が近いかもしれません。

というか、この表現が合っているのかわからないけれど私は人生相談を読み重ねるとこういうことを書きたくなるだろうと思いました。やるせない、答えが見つからない、だから何か引っ張ってくれる、言い切ってくれる存在が欲しい、人はなんでもいいからある時、何かにすがりたくなる、そんな人が一定数いる。もっとしっかりしろよ、自分のことは自分でしか幸せにできないんだぞと言える人間も、健康で文化的な生活の上で成り立つ。明日何がどうあって自分がどうなるかなんてわからない、そう私は思っています

…話は逸れましたがやけに母と娘の部分で思うことを記しておきたくてここに記します。

 

【救うとは】

今思うのは「やっぱりお互いの考えていることをお互いが考えて、本当の望みを見つけて、達成すること」なのかなと思います。

日常に落とし込むとすれば、言われてないけどその方がいいかなと思ってやる、とか自分の正義を押し付けるのではなくて、まず救いたい相手の声に耳を傾ける。話してくれない相手なら、とりあえず動いてみる。助ける側って体力がいるし、大変だけどやっぱり助け合いで世の中は成り立っていくと思っています。

必ずしも助けた相手が助けてくれるわけではないけど、見返りをすぐに求めるのではなく、きっとどこかでまた誰かが誰かのためになるんだろうな、と思い生きるしかない、生きることそれだけが誰かの助けである、救いになることもありますし。

 

そして、いろいろしんどいところだけを取り上げて書きましたが涙が出ても2秒後には笑える舞台でした。

映像の活用がある分、映画を観ているような気持ちになって「お金かかってる!!!」って思ったり「無骨なストレートプレイ!観客の想像に委ねるぜ!」ではなく、気軽に楽しめるエンタメ作品です。

繰り返しになりますが、当日券めちゃくちゃ楽に予約できるのでぜひ。

https://twitter.com/wingless2023?s=21&t=RhOLmmhR-b5KzDVjdXNX7w